[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


定期預金


定期預金とは

定期預金の定義・意味など

定期預金(ていきよきん)とは、定期預金、すなわち、銀行などが期限(満期)を定めてあずかるかわりに金利が高い預金を処理するための資産勘定をいう。

定期預金は原則として満期日まで払戻はできない。

法人・個人の別

法人・個人

定期預金は法人・個人で使用される勘定科目である。

定期預金のメリットとデメリット

メリット

流動性が低くなることの対価として、普通預金よりも高い金利が付される。

一般的に預金期間が長いほど利率も高くなる。

デメリット
流動性

定期預金は、あらかじめ定められた預金期間満了まで、原則として出(引き出し)できない。

例外的に期限前に解約することもできるが、その場合には、ペナルティとして普通預金程度の利率が適用される。

決済機能

定期預金は金利が高いため、出が制限され、したがって、普通預金当座預金とは異なり、決済振込振替)機能はない。

定期預金の目的・役割・意義・機能・作用など

貯蓄の基本

定期預金は、資産運用として貯蓄の基本となる預金商品である。

定期預金の位置づけ・体系(上位概念等)

預金

預金(広義)には、次のような種類がある。

金融法制上、預金取扱金融機関のうち、普通銀行都市銀行地方銀行など)と協同組織金融機関の一部(信用共同組合・信用金庫労働金庫)については「預金」、協同組織金融機関の一部(農業協同組合漁業協同組合)とゆうちょ銀行については「貯金」という用語が使用されている。ただし、両者の性質は同じである。

定期預金の分類・種類

普通、満期には、3カ月・6カ月・1年~10年の種類がある。

定期預金の決算等における位置づけ等

定期預金の財務諸表における区分表示表示科目

短期の場合

貸借対照表資産流動資産 > 定期預金(または現金及び預金

長期の場合

貸借対照表資産固定資産投資その他の資産 > 定期預金(または長期性預金

区分表示

定期預金は、1年基準ワン・イヤー・ルール)により処理をされ、短期(決算日の翌日から起算して1年以内に入金期限が到来するもの)の定期預金は流動資産に属し、長期(決算日の翌日から起算して1年を超えて入金期限が到来するもの)の定期預金は投資その他の資産に属するものとされる。

企業会計原則注解
[注16] 流動資産又は流動負債固定資産又は固定負債とを区別する基準について

 現金預金 は、原則として、流動資産に属するが、預金については、貸借対照表日の翌日から起算して一年以内に期限が到来するものは、流動資産に属するものとし、期限が一年をこえて到来するものは、投資その他の資産に属するものとする。

表示科目

短期の定期預金は、貸借対照表上は、現金とあわせて現金及び預金として表示してもよい。また、長期の定期預金は長期性預金などとして表示してもよい。

定期預金の会計簿記経理上の取り扱い

会計処理方法

使用する勘定科目・記帳の仕方等
定期預金

定期預金口座に現金等を預け入れたときは、定期預金勘定借方に記帳して資産計上する。

利息利子

定期預金には利息がつくが、預金利息受取時には源泉所得税15%と地方税5%のあわせて20%の税金源泉徴収される。

取引の具体例と仕訳の仕方

入金取引
現金預入れ

取引

定期預金口座に現金預け入れた。

仕訳

借方科目
貸方科目
定期預金 ✕✕✕✕ 現金 ✕✕✕✕

振替

取引

普通預金から定期預金へ振り替えた。

仕訳

借方科目
貸方科目
定期預金 ✕✕✕✕ 普通預金 ✕✕✕✕

定期預金に預金利息がついたとき

取引

定期預金に利息がついた。その際、国税地方税のそれぞれで税金源泉徴収された。

仕訳

借方科目
貸方科目
定期預金 ×××× 受取利息 ××××
租税公課国税源泉所得税 ×××× 定期預金 ××××
租税公課地方税利子割) ×××× 定期預金 ××××

定期預金の務・法・制上の取り扱い

消費税の課・非課・免・不課(対象外)の区分

不課税取引課税対象外)

消費税法上、定期預金は不課税取引として消費税の課税対象外である。



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