簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目全書として勘定科目を体系的に分類し、その取扱い・処理を解説・説明しています。仕訳の方法・仕方、会計ソフト(弥生会計などパソコン会計)など経理実務のお供に。青色申告など確定申告のための帳簿のつけ方から日商簿記・簿記検定試験(2級・3級)の便覧として辞書・辞典代わりにお役立て下さい。


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前払費用

前払費用とは

前払費用の定義・意味

前払費用とは、一定の契約に従い、継続的に役務の提供を受けるために費用を支出したが、当期においてまだ提供を受けていない役務に対して支払われた対価を管理するための勘定科目をいう。

 

前払費用の範囲・具体例

前払費用に該当するものとしては、具体的には次のようなものがある。

 

前払費用の注意点

前払費用勘定が使われるのは決算時である(後述)。

当期の費用として計上したが、その中に次期以降の費用が含まれているため、費用収益対応の原則から決算整理仕訳費用の繰延)をして、資産に計上する場合に用いられる。

 

前払費用の類似概念

前払費用と類似するものに、受け取るべきものをまだ受け取っていない場合の処理(収益の見越)に用いられる未収収益などがある。

 

 

前払費用財務諸表における表示区分と表示科目

決算日の翌日から1年以内に費用になるもの

貸借対照表資産流動資産前払保険料など

※仕訳上の勘定科目と貸借対照表上の表示科目とが異なるので注意。

 

決算日の翌日から1年を越えて費用になるもの

決算日の翌日から1年を越えて費用になるものは、固定資産として長期前払費用で処理をする。

参照 →長期前払費用

 

 

前払費用勘定の会計・経理処理

前払費用の会計処理方法

前払費用の処理方法には次の2つの方法がある。

  1. 前払費用を支出したときに資産計上し、月末に経過分を徐々に費用化する
  2. 前払費用を支出したときには費用処理をし、期末に未経過分を資産計上する

 

実務上では、支出したときには費用処理をするという2番目の方法が一般的である。

 

前払費用勘定の仕訳例(帳簿記入・記帳法)

前払費用を支出したときには費用処理をし、期末に未経過分を資産計上する方法

【例】
1年分の保険料12万円を4月1日に支払った場合(会計期間は1月1日から12月31日とする)

保険料12万円を4月1日に支払ったときの仕訳
借方科目 金額 貸方科目 金額
保険料
120,000
現金
120,000

 

決算時の仕訳(決算整理仕訳

次期以降に係る費用前払費用勘定に振り替えて、資産する。

借方科目 金額 貸方科目 金額
前払保険料
30,000
保険料
30,000

 

期首の仕訳(再振替仕訳

決算日の反対仕訳をする。

借方科目 金額 貸方科目 金額
保険料
30,000
前払保険料
30,000

 

 

前払費用勘定の実務

前払費用の定義

前払費用は、継続的な役務の提供に関わるものと定義されるが、実務上は、これにこだわらず、広く次期以降の費用の前払分として支払った費用を処理するために用いられている。

 

税法との関係

税法上は、毎期、継続的に同様の処理が発生する場合には、支払った日から1年以内の短期前払費用については、資産に計上しなくてもよいとされている(つまり、わざわざ前払費用に振り替える必要はない)。