[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


通貨制度(貨幣制度)②―管理通貨制


管理通貨制とは

管理通貨制の定義・意味・意義

国家が貨幣の発行の仕方などに関して設ける制度を通貨制度貨幣制度)という。

近代的通貨制度の代表的なものには、次の2つの種類がある。

  1. 金本位制
  2. 管理通貨制

このうち、管理通貨制とは、の保有量と関係なく通貨を発行できる制度をいう。

したがって、管理通貨制のもとでは、との交換が保証されない(つまり、の裏づけがない)不換紙幣が発行される。

管理通貨制の趣旨・目的・機能

貨幣には、価値尺度交換手段価値貯蔵手段といった機能があるが、これらの機能をすべて有しているのは、だけである。

管理通貨制のもとでは、貨幣カネ)はこのとの結びつきがないため、それ自体には本当の(実体のある)価値はなく、「取り決め(ルール)」「作られたもの」「(本物ではない)幻想」にすぎなくなる。

管理通貨制のメリットとデメリット

管理通貨制のメリット・長所・利点・有利な点

管理通貨制には、たとえば、次のようなメリットがある。

  • 通貨量はその国が保有するの量に限定されず、人為的に調節できるので、景気調整ができる。

管理通貨制のデメリット・短所・弱点・不利な点

管理通貨制には、たとえば、次のようなデメリットがある。

管理通貨制の経緯・沿革・歴史など

金本位制は、1816年にイギリスで初めて実施されたが、1929年の世界大恐慌を原因に、各国は金本位制の維持による貨幣価値の安定よりも、景気の回復を重視して、金本位制をやめ、管理通貨制へと移行していった。



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