［経済］簿記勘定科目一覧表（用語集）

退職給付制度―分類―確定給付型―退職一時金制度

退職一時金制度とは

退職一時金制度の定義・意味・意義

退職一時金制度とは、退職給付の原資について、外部積立を行わず、内部積立だけを行って、退職一時金を支払う制度をいう。

退職一時金制度の経緯・沿革・歴史など

日本では、終身雇用制を前提に、退職金といえば、退職一時金制度を指すのが一般であった。

しかし、税制上優遇されている企業年金制度が創設されると、退職一時金制度の一部または全部を企業年金制度へ移行する企業が増加した。

退職一時金制度の位置づけ・体系

退職一時金制度は、確定給付型退職給付制度の一つである。

確定給付型退職給付制度には、退職一時金制度も含め、次のようなものがある。

• 退職一時金制度
• 厚生年金基金
• 適格退職年金
• 確定給付企業年金

退職一時金制度の根拠法令･法的根拠・条文など

通常、退職一時金制度は、就業規則の退職金規定に基づいて支払われる。

退職一時金制度の会計・簿記・経理

引当金の設定（見積計上）

退職一時金制度を採用している場合は、退職給付引当金を計上する。

そして、この退職給付引当金は、一般的には、次の計算式で算定する。

退職給付引当金＝退職給付債務－年金資産

しかし、退職一時金制度は内部積立のみからなるので、退職給付債務の原資となる資産はすでに貸借対照表の資産の部に計上されていることになる。

したがって、退職給付債務から年金資産を控除する必要はない。