[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


割戻(リベート)


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割戻とは

割戻の定義・意味など

割戻(わりもどし)とは、一定の期間の間に特定の取引先と、多額または多量に取引を行った場合にリベートとして行われる商品の免除額または払戻額をいう。

参考: 『日商簿記2級 商業簿記 スピード攻略テキスト』 DAI-X出版、2004年、27項。

割戻の分類・種類

売上割戻仕入割戻

値引は、販売側では売上割戻仕入側では仕入割戻という。

割戻と関係する概念

値引返品割引

割戻値引割引商品を引き下げるという点で共通する。

ただし、商品を引き下げる理由がそれぞれ異なるため、会計上は区別して考える。

なお、割戻値引返品会計処理の方法は同じである。

割引だけは特別扱いとなる。

『日商簿記2級 商業簿記 スピード攻略テキスト』 DAI-X出版、2004年、27項。

割戻会計簿記経理上の取り扱い

会計処理方法

使用する勘定科目・記帳の仕方等

割戻をした場合は、商品等の販売時・仕入時の貸借反対仕訳をして売上仕入勘定を直接減額・控除して純売上高純仕入高を記載する方法(純額主義)と、割戻の額を帳簿上で明らかにするために売上割戻仕入割戻勘定を用いて処理したうえ売上仕入勘定には総売上高総仕入高を記載する方法(総額主義)とがある。

なお、損益計算書上では、売上割戻売上高の控除項目(売上高控除項目)、仕入割戻当期商品仕入高の控除項目(仕入高控除項目)となる。

企業会計原則では総額主義が原則とされているが(→総額主義の原則)、実務上は、重要性の原則から、前者の純額主義による会計処理が一般的である。

売上仕入を直接減額する方法(純額主義

貸借反対仕訳

割戻をしたときは、商品等の販売時・仕入時の反対仕訳をして割戻分の売上仕入を取り消す(控除する)。

売上割戻仕入割戻勘定を用いて処理する方法(総額主義

売上割戻仕入割戻

割戻をしたときは、割戻分を、販売側では売上割戻勘定借方に、仕入側では仕入割戻勘定貸方に記帳する。

取引の具体例と仕訳の仕方

売上仕入を直接減額する方法(純額主義

取引

取引先と多額の取引をしたので、10万円の割戻しをした。

仕訳

(販売側:売上割戻

借方科目
貸方科目
売上 10万 売掛金 10万

仕入側:仕入割戻

借方科目
貸方科目
買掛金 10万 仕入 10万

売上割戻仕入割戻勘定を用いて処理する方法(総額主義

取引

取引先と多額の取引をしたので、10万円の割戻しをした。

仕訳

(販売側:売上割戻

借方科目
貸方科目
売上割戻 10万 売掛金 10万

仕入側:仕入割戻

借方科目
貸方科目
買掛金 10万 仕入割戻 10万




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