資金調達の方法―負債―社債
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社債は、株式会社が一般大衆から長期的かつ大量に資金調達するために発行する債券であるが、株式とは異なり、借入金と同様に他人資本なので、社債権者に対する利息の支払いと元本の返済(償還)が必要になる。また、決算時には決算整理事項として金融資産のひとつとして評価替え等の問題も発生する。このカテゴリではこうした社債に関する会計処理について取り扱う。
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社債
社債とは、株式会社が一般大衆から長期的かつ大量に資金調達するために発行する債券(有価証券の一種)をいう。社債―発行
社債を発行したときは、(額面金額ではなく)発行価額を社債勘定(負債)の貸方に記帳して負債に計上する。また、社債発行に要した諸費用については、原則として、支出時に社債発行費勘定(費用)を用いて費用計上したうえ、営業外費用として処理する。ただし、繰延資産に計上することもできる。社債―発行―発行形態
社債には額面金額(社債金額)と発行価額(払込金額)がある。額面金額と発行価額との関係から、社債の発行形態は①平価発行②割引発行③打歩発行の3つの種類に分類される。社債―発行―発行形態―平価発行
平価発行とは 平価発行の定義・意味・意義 社債とは、株式会社が一般大衆から長期的かつ大量に資金調達するために発行する社債券から生じる債務をいう。 社債とは 社債の発行には、3種類の方法・形態があるが、...社債―発行―発行形態―割引発行
割引発行とは、社債を額面金額よりも低い発行金額で発行することをいう。社債―発行―発行形態―打歩発行
打歩発行とは 打歩発行の定義・意味・意義 社債とは、株式会社が一般大衆から長期的かつ大量に資金調達するために発行する社債券から生じる債務をいう。 社債とは 社債の発行には、3種類の方法・形態があるが、...社債―利払い
社債利息を支払ったときは、一般の借入金の利息と区別するため、支払利息勘定ではなく、社債利息勘定(費用)の借方に記帳して費用計上する。社債―決算整理事項―①社債の評価替え
決算にあたり、額面金額と発行価額との差額を償却原価法により処理するときは、利息法または定額法で算定された価額を社債利息勘定の借方に記帳して費用計上するとともに、社債勘定(負債)の貸方に記帳して増加させる。社債―決算整理事項―①社債の評価替え―償却原価法
(複製)償却原価法とは、金融資産または金融負債を債権額または債務額と異なる金額で計上した場合において、当該差額に相当する金額を弁済期または償還期に至るまで毎期一定の方法で取得価額に加減する方法をいう。社債―決算整理事項―①社債の評価替え―償却原価法―利息法
利息法とは、償却原価法の計算方法のひとつで、債券の利子受取総額と金利調整差額の合計額を債券の帳簿価額に対し一定率(=実効利子率)となるように、複利をもって各期の損益に配分し、当該配分額と利子計上額(利子の現金受取額とその既経過分の未収計上額の増減額の合計額)との差額を帳簿価額に加減する方法をいう。社債―決算整理事項―①社債の評価替え―償却原価法―定額法
定額法とは、償却原価法の計算方法のひとつで、金融資産または金融負債を債権額または債務額と異なる金額で計上した場合において、当該差額に相当する金額を均等額ずつ取得価額に加減する方法をいう。社債―決算整理事項―②社債発行費の償却
社債発行費を繰延資産として処理をした場合には、決算時に社債の償還までの期間にわたり、利息法により償却をしなければならない。なお、償却方法については、継続適用を条件として、定額法を採用することができる。社債―決算整理事項―③社債利息の見越計上
社債利息の見越計上とは、決算時に、当期に計上すべき社債利息を次期以降に支払うことを見越して当期の費用に計上する会計処理をいう。社債―決算整理事項―④社債利息の未払分の計上
利払日が経過したにもかかわらず、社債権者から利札の呈示がないために、期末においても未払いの社債利息があるときは、決算時に未払金勘定(負債)の貸方に記帳して負債計上する。社債―償還
社債の償還とは、社債の発行により借り入れた資金を返済して、社債権者から社債券を回収することをいう。社債―償還―方法―満期償還
満期償還とは、社債の償還の方法のひとつで、社債の満期日(償還期限)に、社債の額面金額で償還する方法をいう。社債―償還―方法―買入償還
買入償還とは、社債の償還の方法のひとつで、社債の満期日前に、市場から社債を時価で買い入れて償還する方法をいう。
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