[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


貸倒れ―期末―貸倒引当金の設定―貸倒見積額の算定―税法―貸倒引当金勘定への繰入限度額―一括評価―法定繰入率


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法定繰入率とは

法定繰入率の定義・意味など

法定繰入率(ほうていくりいれりつ)とは、一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入限度額を計算するにあたり、法令により業種の区分に応じて定められた貸倒損失の発生率をいう(租税特別措置法57条の9)。

法定繰入率と関係する概念

反対概念・対概念
貸倒実績率

法定の貸倒損失の発生率である法定繰入率に対して、過去3年間の貸倒損失の実績発生率を貸倒実績率という。

法定繰入率の計算方法

法定繰入率は業種(5業種)の区分により次のように定められている(租税特別措置法施行令33条の7第4項)。

業種法定繰入率
卸売業・小売業 1%
製造業 0.8%
金融保険 0.3%
割賦小売業 1.3%
その他 0.6%

法定繰入率の位置づけ・体系(上位概念等)

貸倒引当金の繰入限度額の計算方法

法人税法上、一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入限度額を計算するには、原則として貸倒実績率を使用するものとされている(法人税法施行令96条6項)。

すなわち、一括評価による貸倒引当金の繰入限度額は次の計算式により算定・算出する。

貸倒引当金の繰入限度額 = 年末における一括評価金銭債権帳簿価額の合計額 ✕ 貸倒実績率

ただし、資本金1億円以下の中小企業等では、特例により、貸倒実績率と業種(5業種)の区分に応じた一定の割合である法定繰入率との選択適用が認められている(有利なほう、つまり繰入限度額が多いほうを選択できる)(租税特別措置法57条の9)。

また、所得法では、法定繰入率より大まかな区分で繰入率(金融業以外は5.5%、金融業は3.3%)が定められている。

貸倒引当金の繰入限度額 = 年末における一括評価金銭債権帳簿価額の合計額 ✕ 法定繰入率(たとえば、卸売業・小売業は1%など)

法定繰入率の適用対象者

資本金1億円以下の中小企業

資本金1億円以下の中小企業等に限り、貸倒実績率の代わりに法定繰入率を使用できる。



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