市場経済―仕組み(しくみ・メカニズム)―価格の自動調節機能(市場メカニズム・市場機構)
価格の自動調節機能とは
価格の自動調節機能の定義・意味・意義
価格の自動調節機能とは、自由に競争が行われている市場(完全競争市場)では、価格が需要と供給の法則により変化・決定することを通じて需要と供給が自動的に一致することをいう。
需要と供給の法則により決定した価格を市場価格(ないしは均衡価格)というが、市場価格が決定すると、需要量より供給量が多かったり(モノが余る)、逆に需要量より供給量が少なかったりする(モノが不足する)事態を解消できる=需要量と供給量が一致するというわけである。
つまり、市場経済において、誰が計画した(→計画経済)わけでもないのに、不特定多数の買い手の需要量と不特定多数の売り手による供給量が価格により自動的に調節される作用・メカニズムを指してこう呼ぶ。
なお、アダム・スミスがこのメカニズムを「神の見えざる手」と評したことは有名である。
価格の自動調節機能の別名・別称など
価格の自動調節機能は、市場メカニズム・市場機構などとも呼ばれる。
価格の自動調節機能の趣旨・目的・役割・機能
資源の最適配分
市場経済・資本主義社会は、限られた資源の最適配分という大きな問題を価格という制度が内包する市場メカニズムにまかせて解決しようとするものである。
すなわち、需要と供給の法則によりすべての財(モノ)やサービスの価格体系を決定し、この価格体系にもとづき財・サービスを生産し、社会の構成員に分配し、そして消費している。
ただし、価格の自動調節機能にまかせておけば社会経済がすべてうまくいうというわけではなく、価格の自動調節機能(市場メカニズム)が作用せずに問題が生じる場合もある。
これを市場の失敗という。
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