市場経済
市場経済とは
市場経済の定義・意味・意義
貨幣(お金)が登場すると、貨幣という共通の価値尺度を用いることで、財(モノ)やサービスという個別具体的で定性的なものを、抽象的な商品として価格(商品の価値を貨幣で表したもの)で定量的に(つまり、数字で)評価できるようになる(←価値尺度手段としての貨幣)※1。
そして、この価格のついた商品を貨幣と交換=売買(←交換手段としての貨幣)※2する場所を市場というが、市場により社会経済が機能するようになった社会経済システムを市場経済という。
つまり、歴史的には商品の交換(物々交換)の仲立ちをするものとして貨幣が発生したが、これにより生み出された社会経済システムが市場経済である。
※1価格は市場で需要と供給の法則により形成される。なお、こうした市場のはたらきを市場メカニズムまたは市場機構(価格の自動調節機能ともいう)という。
※2お金と財(モノ)やサービスを交換=売買できるということは、財(モノ)やサービスが商品化されているということである。
市場経済の仕組み(しくみ・メカニズム)
原則―市場メカニズム・市場機構(価格の自動調節機能)
例外―市場の失敗
市場経済の趣旨・目的・役割・機能
価格の自動調節機能による資源の最適配分
市場経済は、有限な資源をいかに配分するか(どんな商品を、どんな価格で、どれだけの量で供給するか)=資源の最適配分という大きな問題へのひとつの解である。
市場経済においては、価格の自動調節機能により資源の最適配分(財・サービスの適正な配分)が実現されると考えられている。
市場経済の特色・特徴(本質)
市場経済とは、共通の価値尺度である貨幣を用いて財(モノ)やサービスを価格として数字で評価し、これを市場で商品として貨幣と交換する仕組みである。
つまり、市場経済の特色・特徴(本質)は、以下の2点にある。
1.価格…定性的なものをすべて価格という数字で定量的に評価する
財(モノ)やサービスを商品化するには、その前提として、これを貨幣で定量的に(数値で)評価しなければならない。
なお、これは、貨幣が有する価値尺度としての機能に対応するものである。
2.市場…商品化されてお金で買うことができる
財(モノ)やサービスを商品化するということは、これを市場でお金で買うことができるようにする(お金と交換できるようにする)ということである。
すべてをお金で買うことができるというと悪いニュアンスがある。
しかし、お金で買えるものが増えていくということは、社会が平等になっていくということでもある。
たとえば、中世封建制の身分社会などでは、社会で市場経済化されている部分が少ないため、お金で買えるものが少なく(貴族など一定の身分がなければ手に入れる可能性さえない)、その意味でも不平等な社会であったといえる。
なお、これは、貨幣が有する交換手段としての機能に対応するものである。
市場経済の位置づけ・体系
市場経済は、資本主義と同視されて(あるいは、あまり明確に区別されずに)語られている場合が多いが、理念的には両者は区別すべき概念であると考える。
市場経済とは、これを売り手から見れば、市場で商品を供給して、自分が必要とする商品と交換するための手段としての貨幣を調達する営みである。
これは貨幣の機能でいうと、価値尺度能と交換手段の機能に対応づけられる(私見)。
これに対して、資本主義とは、貨幣(お金)それ自体を目的として資本(代表的なものは貨幣)を元手として市場経済に投下(つまり、投資)して、より多くの貨幣を回収しようとする営みである。
貨幣の機能でいうと、価値貯蔵手段の機能に対応づけられる(私見)。
なお、そのため、資本主義社会では、投入した資本からどれだけ利潤を回収できたかで、一元的に評価されることになる。
生きていくためには市場経済に参加しなければならないが、市場経済に参加したすべての人が資本を投下して事業を拡大しようとしているわけではない。
また、歴史的にも、市場経済は古代から存在しており、近代以降、資本主義が市場経済を取り込むかたち※で、社会経済が形成・発展してきた。
※資本主義は市場経済を前提とする(あるいは、市場経済を最大限利用した)経済体制(社会経済システム)であるといえる。あるいは、資本主義体制のもとでは、その一部として市場経済が組み込まれているともいえる。
市場経済の経緯・沿革・歴史など
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