利益計算書―目標利益(目標経常利益)
目標利益とは
目標利益の定義・意味・意義
目標利益とは、利益計画書において、会社等が最低限達成しなければならない(目標とする)利益をいう。
目標経常利益ともいう。
目標利益の趣旨・目的・役割・機能
この利益は、一般的には次の計算式で算出される。
しかし、この計算式で表されている利益の姿は、単なる受動的な「結果」にすぎない。
そこで、積極的に目標とする利益を設定する。
そして、次に、では、この目標・目的を実現するにはどれだけの売上をあげなければならないのかと考えていく、というように「~したい。では、どうするか」式の思考法・発想法で考えていく。
そのために作成するのが利益計画書であり、その出発点となるのが、目標利益である。
利益計画書では、目標利益が設定できたら、次に、その利益を確保するための売上(必要売上高)、そして、その場合の費用(固定費)を計画する。
こうして、今まで単なる成り行きの「結果」にすぎなかった「利益」という漠然とした目的を、経営努力の対象として個別具体的にサブタスク化していくことが可能となる。
目標利益の位置づけ・体系
利益計画書を作成するには、まずは決算書の損益計算書を変動損益計算書へと再構成する。
利益計画書では、この変動損益計算書の情報にもとづいて、会社等が最低限達成しなければならない目標利益を設定したうえ、これを実現するために必要売上目標と費用目標にブレークダウンする。
そして、必要売上高がわかれば、これを実現するための、さらに具体的な計画である売上計画書などに落し込んでいく。
変動損益計算書の作成→利益計画書の作成(目標利益の設定→必要売上高の算出+固定費の計画)→売上計画書の作成
目標利益の設定・決定・決め方・立て方
「最低限実現しなければならない」利益である目標利益は会社が置かれている状況(たとえば、借入金の状況など)により異なるが、たとえば、次のような観点から計画する。
- 適正労働分配率などを目安にして社員一人あたりの目標利益から計画する
- 借入金の年間返済額の2倍を計画する(←法人税の税率を考慮)
- 過去の実績数値の推移から計画する
- 財務の目標数値、たとえば、総資本経常利益率等から計画する
目標利益を上げる方法・手段・仕方・手法
利益計画書は、次のような構成となっている。
利益計画書 | |
必要売上高(目標売上高・売上目標) | ×××× |
変動費 | ×××× |
限界利益(付加価値) | ×××× |
固定費 | ×××× |
目標利益(目標経常利益) | ×××× |
上記の表から明らかなように目標利益を上げるには、次の3つの方法があることになる。
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