[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


国際収支―資本収支―投資収支―直接投資(対外直接投資・海外直接投資)


直接投資とは

直接投資の定義・意味・意義

直接投資の定義

直接投資とは、国際収支の内訳のひとつとして、外国で企業設立したり、外国の企業の経営権を取得する目的でなされる投資をいう。

直接投資の意味・意義
資本自由化

資本自由化のもとでは、企業は国内に限らずどの国にも投資をすることができる。

直接投資の別名・別称・通称など

対外直接投資・海外直接投資

直接投資は、対外直接投資または海外直接投資とも呼ばれる。

直接投資の具体例

  1. 日本企業の外国における工場建設や支店開設など投資先国における法人の設立
  2. M&A(合併・買収)
    1. 既存の投資先国企業株式取得・交換を通じた提携などパートナーシップの締結
    2. 既存の投資先国企業の買収

参考:経済産業省ホームページ「我が国の直接投資に関するQ&A」 http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/investmentq_a/html/questions.html#Q2

直接投資の分類・区分

直接投資は、「資産」と「負債」の2つの項目に分類される。

  1. 資産…直接投資家が居住者である場合。対外直接投資
  2. 負債…直接投資家が非居住者である場合。対内直接投資

直接投資と関係・関連する概念

反対概念・対概念
証券投資間接投資

直接投資は、配当利子といったインカムゲイン、売却益といったキャピタルゲインを得ることを目的とした証券投資間接投資)に対する概念である。

直接投資と証券投資との区別・区分

区別基準

直接投資と証券投資との区別基準として、議決権の10%を保有しているかなどがあり、国際通貨基金IMF)の国際収支マニュアルで定義されている。

直接投資の位置づけ・体系(上位概念)

投資収支

直接投資は投資収支の1つとして資本収支に位置づけられる。

国際収支資本収支も含めて次の3つに大別され、さらに細分化されている。

  1. 経常収支
    1. 貿易・サービス収支
      1. 貿易収支
      2. サービス収支
    2. 所得収支
    3. 経常移転収支
  2. 資本収支
    1. 投資収支
      1. 直接投資
      2. 証券投資
      3. その他の投資
    2. その他資本収支
  3. 外貨準備増減

直接投資の見方・読み方・解釈の仕方・視点

国内産業の空洞化

国内設備投資ではなく対外直接投資を増やしても、国内で雇用が創出されるわけではないので、国民所得は増えない。

さらには「国内における生産、投資、雇用等が減少する」産業空洞化のおそれがある。

統計

国際収支統計(国際収支表



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