[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


原価の分類・種類―製造原価


製造原価とは

製造原価の定義・意味など

製造原価(せいぞうげんか)とは、製品を製造するために要した費用をいう。

製造原価の位置づけ・体系(上位概念等)

原価

製造原価は原価のひとつである。

製品原価を決定するためには原価計算を行う必要があるが、工業簿記では、原価には次の2つの種類がある。

  1. 製造原価
  2. 総原価

なお、工業簿記で、「原価」という場合、通常は製造原価のほうを意味する。

売上原価

製造原価は損益計算書上の売上原価のひとつである。

なお、売上原価は製造原価も含めて次の3つがある。

  1. 仕入原価
  2. 製造原価
  3. 役務原価

会社計算規則
損益計算書等の区分)
第八十八条  損益計算書等は、次に掲げる項目に区分して表示しなければならない。この場合において、各項目について細分することが適当な場合には、適当な項目に細分することができる。
 売上高
 売上原価
 販売費及び一般管理費
 営業外収益
 営業外費用
 特別利益
 特別損失

製造原価の目的・役割・意義・機能・作用など

販売価格の計算方法

製造原価に販売費及び一般管理費を加えた費用総原価という。

企業は、この総原価に、さらに販売利益(もうけ分)を加えることで、販売価格を決定することになる。

つまり、製造原価、総原価、販売価格は次のような関係にある。

販売価格総原価(製造原価+販売費及び一般管理費)+販売利益

製造原価の分類・種類

製造原価は、次の3種類の観点から分類される。

  1. 形態別分類
  2. 製品との関連における分類
  3. 操業度との関連における分類

1.形態別分類

形態別分類とは、製造原価がどのような形態の原価要素を消費することで発生したかという観点による分類をいう。

形態別分類では、製造原価は次の3種類に分類される。

これらは、一定の原価計算を通じて製品製造原価となる。

  1. 材料費
  2. 労務費
  3. 経費

2.製品との関連における分類

製品との関連における分類とは、製造原価が特定の製品原価に関わったものとして直接認識できるか否かによって分類することをいう。

この分類方法では、製造原価は次の2種類に分類される。

  1. 製造直接費
  2. 製造間接費

3.操業度との関連における分類

操業度との関連における分類とは、操業度の増減により原価がどのように変動したかという観点による分類をいう。

この分類方法では、製造原価は次の2種類に分類される。

  1. 変動費…操業度の増減に応じて比例的に変動する原価(操業度がゼロの場合には発生しない)
  2. 固定費…操業度の増減に無関係に常に一定額が発生する原価

なお、さらに変動費固定費という分類もある。



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  1. 原価
  2. 原価の構成要素―原価要素
  3. 原価の分類・種類―製造原価
  4. 製造原価の形態別分類―材料費(原材料費)
  5. 製造原価の形態別分類―労務費
  6. 製造原価の形態別分類―労務費―賃金
  7. 製造原価の形態別分類―経費(工業簿記)
  8. 製造原価の形態別分類―経費―外注加工費
  9. 製造原価の製品との関連における分類―製造直接費
  10. 製造原価の製品との関連における分類―製造間接費
  11. 原価の分類・種類―総原価
  12. 原価の分類・種類―標準原価
  13. 原価の分類・種類―実際原価

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