[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


会計―特色―継続企業の前提―期間損益計算―会計期間(事業年度・年度)


会計期間とは 【accounting period

会計期間の定義・意味など

会計期間(かいけいきかん)とは、企業会計において、財務諸表を作成する対象となる一定期間をいう。

会計期間の具体例

会計期間は任意に定めることができるが、たとえば、年1回決算の場合は1年間で、年2回決算では6カ月間となる。
通常は、1年を一会計期間とする。

会計期間の目的・役割・意義・機能・作用など

継続企業の前提期間損益計算

現代の企業のほとんどは、半永久的に事業を続けようという継続企業であり、企業の経営活動は、その設立から解散まで継続して行われる。

このように継続企業が前提とされている場合(→継続企業の前提)、利益計算を行うためには、①人為的に期間を区切ったうえ②資本資本の増加部分である利益を区別し(→資本利益区別の原則)、そのうえでその期間における利益を計算する(→期間損益計算決算)よりほかはない。

つまり、期間を定めないと、いつまでたっても利益を確定できないわけであるが、この人為的に区切られた期間が会計期間である。

リトルトンはその著『会計発達史』でその間の事情を次のように具体的に説明している。

…、近代の事業は継続事業である。機械は数年間使用されるし、工場建物は時に一世紀以上も使用に耐え、鉄道線路は将来継ぎ足される予定で建設する。生産工程は原料仕掛品と完成品との絶えることなき流れから成っている。費用は多数の工程と多数の製品に共通に生じ、隊商の費用のように、一包の商品について個々に生ずるのではない。しかし、社会が工業化してきても人間生活の仕来りは不思議と農業的である。時間というものは四季の移り変りが自分の生活に密接な意義があるからこそ存するのである。地球が太陽の周りを回るにしたがって、種蒔きの時期と収穫の時期がやってくる。かような周期に織りこまれた折々の期間についても、人間はやはりその期間の結果をきめなければ気がすまないのである。
われわれは事業が一期間にどれだけの成果を挙げたかを知ろうとする。優先株主と普通株主とのたがいの請求権がまった変わってしまうかもしれないから、利益が12月に属するか翌年1月に属するかをきめることを知らねばならない。務署の要求を満足させるためにも期間利潤を算定しなければならない。それだからこそ、この永続的な事業をとりあげて、これを「年」とよぶ人為的な長さに切り、そして50年の寿命をもつ建物原価、20年使える機械の原価、10年もつ溶鉱炉の原価、12月に購入して春までに消費すべき石炭の購入額などについてそれぞれ各年度にその適正量を割当てるという面白くない仕事をするために計算係が必要なのである。会計上のいろいろな問題は大部分年の経過に応じて期間的成果を表示するというこの要求から起こってきている。

リトルトン 『会計発達史[増補版]』 同文館出版、2002年、20項。

会計期間の別名・別称・通称など

事業年度・年度

会計期間は、事業年度または単に年度とも呼ばれる

会計期間と関係する概念

会計年度

国または地方公共団体においては、会計期間に相当するものとして、会計年度という用語が使用される。

会計期間の分類・種類

会計期間は次の3つに分類される。

  1. 期首
  2. 期中
  3. 期末決算日



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