金融政策―方向性―金融緩和―質的金融緩和―ゼロ金利
ゼロ金利とは
ゼロ金利の定義・意味など
ゼロ金利とは、金融政策の目標である政策金利(具体的には無担保コール翌日物金利)を低めに誘導し、コール市場の仲介業者である短資会社に支払う手数料を差し引くと、実質0%またはそれに近い状態にする金融緩和政策をいう。
ゼロ金利の位置づけ・体系(上位概念等)
質的金融緩和
ゼロ金利の具体例
1999年(平成11年)2月~2000年(平成12年)8月
バブル経済が崩壊したあとの不況下、金融政策では金融緩和が求められた。
そこで、1999年2月に日本銀行は政策金利である無担保コール翌日物金利を史上最低の0.15%に決定した。
手数料を除くと実質ゼロ金利である。
これは2000年8月、いわゆるITバブルを機にいったん解除された。
2001年(平成13年)3月~2006年(平成18年)7月
しかし、2001年にITバブルが崩壊したため、再びゼロ金利政策が実施された。
なお、日銀は、この5年間に、ゼロ金利政策に加えて量的金融緩和も続けた。
2008年(平成20年)12月~
その後、金利は引き上げられたが、2008年12月、いわゆる世界金融危機を機に再度0.1%に引き下げられた。
ゼロ金利の問題点
ゼロ金利になると、それ以上政策金利を引き下げることはできなくなる。
つまり、金融政策の目標を金利におくこと(=伝統的緩和政策)ができなくなる。
そのため、「非伝統的」な量的金融緩和やマイナス金利などを実施するほかなくなる。
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