永久差異
永久差異とは
永久差異の定義・意味・意義
永久差異とは、企業会計上の収益・費用と法人税法上の益金・損金の範囲の違いから生じる、会計上の利益と税法上の課税所得計算上の所得の永久的な(時間により解消されない)差額をいう。
永久差異の範囲・具体例
永久差異には、次のようなものがある。
永久差異の位置づけ・体系
会計上の利益(当期純利益)と税法上の課税所得計算上の所得は一致しない(差異がある)。
それは、企業会計と税務とではその目的が異なるため、企業会計上の収益・費用と法人税法上の益金・損金の範囲と計上時期(認識時点)に違いがあるからである。
このうち、そもそも会計上で収益・費用とされているものと法人税法上で益金・損金とされているものの範囲が異なり、両者の違いが根本的・本質的であるため、会計上の利益と税法上の所得の違い(差異)が永久に解消されないものを永久差異という。
これに対して、会計上の収益・費用と法人税法上の益金・損金の計上時期が異なるだけで、時間により解消されるものを一時差異という。
永久差異の原因・理由・要因
永久差異は会計と税法でその目的を異にしていることから生じる。
つまり、会計は、会社の経営の指針とすること(管理会計)と利害関係者に会社の経営状況を正しく開示すること(企業会計)をその目的としているのに対し、税法は主に課税の公平を図ることを目的としている。
したがって、会計上は必要経費(費用)として処理しても、税務上は損金として認められない場合が生じてくる。
永久差異の会計・簿記・経理
会計・経理処理方法
税効果会計
一時差異については、原則として、税効果会計を適用があるが、永久差異については税効果会計の適用対象外である。
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