［経済］簿記勘定科目一覧表（用語集）

退職給付制度―退職給付会計

退職給付会計とは 【Pension Accounting】

退職給付会計の定義・意味・意義

退職金には、一般に退職一時金と退職年金とがある。

しかし、従来の企業会計では、これらの退職金（一時金と年金）は正確に債務としては認識されていなかった。

退職給付会計とは、これらの債務を区別せずに算出し、貸借対照表に退職給付引当金として計上する会計手法をいう。

退職給付会計の趣旨・目的・機能・役割

退職一時金と退職年金とに関わらず、すべての退職金を正確に債務として認識していないと、現時点での会社負担の総額が不明である。

また、これは国際的な会計基準と照らしても適切とはいえず、国際比較が困難でもある。

そこで、退職給付については「退職給付に係る会計基準」という新しい国際会計基準により退職給付会計が導入されることとなった。

退職給付会計の内容の概要

新会計基準では、退職一時金と退職年金のどちらについてもこれを区別せず、企業が将来負担する可能性のある、退職時に見込まれる退職給付の総額（退職給付見込額）のうち、期末までに発生している金額の現在価値額を退職給付債務として算出し、当期に発生した金額を退職給付費用として算出する。

そして、この退職給付債務から期末時点における年金資産の時価を差し引いた金額を、退職給付引当金として計上することが義務付けられる。

退職給付会計の経緯・沿革・歴史など

新会計基準（会計ビッグバン）の一環として、２００１年３月期からその導入が義務づけられた。