小口現金制度
小口現金制度とは
小口現金制度の定義・意味など
小口現金制度(こぐちげんきんせいど)とは、日常の取引で必要になる少額の現金による支払いのための資金を、会計係(経理担当者)が用度係(支払いを担当する係。小払係・小口現金係などともいう)に前渡しをしておき※、この用度係から現金による支払いを行う方法をいう。
※前渡しをした少額の現金を小口現金という。小口現金は、一般的には、会計係が管理するのではなく、各部署に用度係などという係を設けて管理させる。
小口現金制度の目的・役割・意義・機能・作用など
会社等では、盗難・紛失・横領等のおそれがあるので、多額の現金は保管しないで、支払いは振込や小切手などで行う。
しかし、日常の取引では必ず現金で支払いを行わなければならないものがあり、ある程度の資金は手元に置いておく必要がある。
そこで、こうした少額の資金については用度係に前渡しをしておき、この用度係から現金による支払いが行われる。
『日商簿記3級 商業簿記 スピード攻略テキスト』 DAI-X出版、2004年、89項。
これにより、各部署が小口の支払いをするたびに会計係が現金を出金しなければならないという手間を省くことができる。
小口現金制度と関係する概念
経費立替金
事務処理の簡素化の見地から、小口現金制度を導入せずに、役員・従業員に支払いを立て替えてもらい、これを経費立替金勘定などで処理をするという方法もある。
小口現金制度の方法
管理方法
小口現金制度の管理方法には次の2つがある。
- 定額資金前渡法(インプレスト・システム)…用度係に支払いに必要な金額をあらかじめ見積もって前渡しをしておき、そのなかから支払う方法
- 不定額資金前渡法(随時補給法)…用度係の手元資金が少なくなった場合に、その都度支給する方法
定額資金前渡法のほうが、資金管理のうえですぐれているとされている。
補給方法
小口現金制度の会計・簿記・経理上の取り扱い
会計処理方法
定額資金前渡法による場合の会計処理の詳細については、次のページを参照。
使用する勘定科目・記帳の仕方等
小口現金
管理
帳簿管理
小口現金出納帳
小口現金による支払いは、小口現金出納帳という補助簿(補助記入帳)にその支払明細を記帳して管理をする。
小口現金出納帳のテンプレート
小口現金を管理するための小口現金出納帳の書式・様式は、次のサイトのページなどにある。
ビジネス文書テンプレートの無料ダウンロード: 簿記・経理・会計用各種書式
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