［経済］簿記勘定科目一覧表（用語集）

勘定科目（勘定・科目）

勘定科目とは

勘定科目の定義・意味など

勘定科目（かんじょうかもく）とは、取引の内容がわかるようにあらかじめ同一種類の取引をまとめてカテゴリ化したものをいう。

勘定科目の別名・別称・通称など

勘定・科目

勘定科目は単に勘定（かんじょう）または科目（かもく）とも呼ばれる。

勘定科目の位置づけ・体系（上位概念等）

仕訳・総勘定元帳・試算表

簿記では、会計取引が発生すると、これを文章ではなく、勘定科目、金額、摘要を使って簡潔明瞭に仕訳する。

そして、それを勘定科目別に分類・集計して総勘定元帳に転記する。

さらに、総勘定元帳への転記が正しく行われたかを確認するために試算表と呼ばれる一覧表を作成する。

なお、さまざまな管理目的や租税計算目的等のために、必要に応じて同一勘定科目をさらに細分類した補助科目を設定することもできる。

別表　勘定科目の説明（改正案）｜厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/igyou/igyoukeiei/houkoku/14beppyou.html

勘定科目の目的・役割・意義・機能・作用など

分類基準

勘定科目は、資産・負債や収益（売上）・費用（仕入・経費）の分類の基準として、誰が記録しても同じ記録になり、しかも、誰が見ても取引の内容がわかりやすい記録にするために必要とされる簿記の基本となる概念である。

勘定科目の分類・種類

貸借対照表・損益計算書上の分類

勘定科目は、貸借対照表や損益計算書でも利用される。

そのため、勘定科目は、その性質により、資産・負債・資本・費用・収益の５つのグループに大別される。

ただし、上記5つのグループに分類されない特別な勘定科目もある。

• 貸借対照表に属する勘定科目
  • 資産
  • 負債
  • 資本
• 損益計算書に属する勘定科目
  • 費用
  • 収益
• その他
  • 評価勘定
  • 対照勘定
  • 備忘勘定
  • 混合勘定
  • 仮勘定
  • 未決算勘定
  • 決算勘定

歴史上の分類

勘定科目は、複式簿記の発展過程からは次の3つに大別される。

1. 人名勘定
2. 非人名勘定
   
   1. 実在勘定（実体勘定）
   2. 名目勘定

…。「人名勘定」（personal account）と「非人名勘定」（impersonal account）という二分類、さらに、「非人名勘定」を「実在勘定」と「名目勘定」とに再分類するという本来的な勘定分類…

久野秀男 「「商品勘定」とは何だったのか」 『学習院大学　経済論集』第29巻第3,4号併合、1993年、287項。

また、次のように分類されることもある。

1. 人名勘定（債権債務勘定）
2. 商品勘定（非人名勘定）
3. 資本主勘定
   1. 資本勘定
   2. 損益勘定

…、以下本章では、単純な勘定記入がいかにして体系的な資本主義簿記に発展していったのであるかその過程を推定して概説しよう。

債権債務勘定（人名勘定）に商品勘定（非人名勘定）が加わり、債権債務勘定と商品勘定にさらに資本主勘定（資本と費用勘定）が加わった。こうして複式簿記の骨組が完成された。その後、基本的要素は一つも加えられてきていない。

リトルトン 『会計発達史［増補版］』 同文館出版、2002年、46項。

複式簿記の生成史上、周知の様に「債権・債務」の増減・変動を記録する「人名勘定」に始まり、次いで「現金勘定」と「実名諸商品勘定」が登場し、やがて「資本主勘定（費用勘定を含む）」の出現によってこの記帳システムが完成の域に達する。

久野秀男 「「商品勘定」とは何だったのか」 『学習院大学　経済論集』第29巻第3,4号併合、1993年、289項。

勘定科目の具体例

本サイトでは、勘定科目を体系的に分類したうえ、勘定科目別に解説・説明を加えています。

右サイドバーにあるコンテンツメニューの「勘定科目一覧」から、お選びいただけます。

また、ページ右上にある検索ボックスから、検索していただくこともできます。

勘定科目と関係する概念

表示科目

勘定科目が仕訳・総勘定元帳・試算表で使用される科目であるのに対して、表示科目は財務諸表（損益計算書と貸借対照表）で使用される科目である。

つまり、勘定科目は日常の会計処理において利用される会計帳簿の記録計算単位で、したがって、最終的に作成される財務諸表の表示科目と必ずしも一致するものではない^※。

^※別表　勘定科目の説明（改正案）｜厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/igyou/igyoukeiei/houkoku/14beppyou.html

したがって、決算時に財務諸表を作成する場合には、勘定科目から表示科目へ変換する必要がある。

勘定科目の注意点・注意事項・ポイント

次のページを参照。

勘定科目の注意点・ポイント、実務、使用・利用・活用方法