退職給与引当金
退職給与引当金とは
退職給与引当金勘定の定義・意味
退職給付制度には、一般的に退職金と呼ばれる退職一時金と、企業年金※とがある。
このうち、退職一時金にあてるため、税法基準を取り入れるかたちで、一定限度の繰入額(繰入限度額)まで必要経費に算入できる引当金を管理するための勘定科目を退職給与引当金という。
必要経費―引当金―退職給与引当金―退職給与引当金とは - 税金―所得税法
※企業年金には、税制適格退職年金、厚生年金基金、確定給付企業年金、確定拠出年金がある。企業年金については、掛金を支出したときに費用として処理をする。
退職給与引当金の経緯・沿革・歴史など
新会計基準(会計ビッグバン)―「退職給付に係る会計基準」の導入→退職給付引当金へ
上述のように、退職給与引当金では退職一時金だけを貸借対照表上に計上することになる。
しかし、こうした処理方法では現時点での会社負担の総額が不明である。
また、すべての退職給付債務を企業の債務として処理をする国際的な会計基準と照らしても適切とはいえず、国際比較も困難となる。
そこで、新会計基準(会計ビッグバン)の一環として、退職給付については「退職給付に係る会計基準」という新しい国際会計基準が導入されることとなった。
新会計基準では、退職一時金と企業年金のどちらについても、企業が将来負担する可能性のある退職給付額のうち、期末までに発生している部分を「退職給付債務」、当期に発生した部分を「退職給付費用」として示す。
これにより、退職給与引当金は、その内容が大きく変わり、名称も退職給付引当金へと生まれ変わった。
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