[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


外貨建取引―会計処理


期中の処理

円換算処理―換算に用いる為替レート

原則
取引時の為替相場(HR、Historical Rate)

外貨建取引は、原則として、当該取引発生時の為替相場による円換算額をもって記録する。

例外

外貨建取引に係る外貨金銭債権債務と為替予約等との関係が「金融商品に係る会計基準の設定に関する意見書」におけるヘッジ会計の要件を充たしている場合には、当該外貨建取引についてヘッジ会計を適用することができる。

また、為替予約等により確定する決済時における円貨額により金銭債権債務等を換算し直物相場との差額を期間配分する方法(振当処理)によることもできる。

期末決算時)の処理(決算整理

円換算処理―換算に用いる為替レート

原則―決算時の為替相場(CR、Current Rate)

決算時の金融商品には、次の4つの種類がある。

  1. 外国通貨
  2. 外貨債券債務
  3. 外貨有価証券
  4. デリバティブ取引

これらの金融商品については、決算時には、原則として、決算時の為替相場による円換算額をもって記録する。

1.外国通貨

外国通貨については、決算時の為替相場による円換算額を付す。

2.外貨債券債務

外貨金銭債権債務(外貨預金を含む。)については、決算時の為替相場による円換算額を付す。

3.外貨有価証券
  1. 満期保有目的の外貨建債券については、外国通貨による取得原価又は償却原価法に基づく価格決算時の為替相場により円換算した額を付す。
  2. 外貨売買目的有価証券及びその他有価証券については、外国通貨による時価その他有価証券のうち時価のないものについては取得原価)を決算時の為替相場により円換算した額を付す。
  3. 子会社株式及び関連会社株式については、取得時の為替相場による円換算額を付す。
  4. 外貨有価証券について時価の著しい下落又は実質価額の著しい低下により評価額の引下げが求められる場合には、当該外貨有価証券時価又は実質価額は、外国通貨による時価又は実質価額を決算時の為替相場により円換算した額による。

4.デリバティブ取引

デリバティブ取引等、上記1から3に掲げるもの以外の外貨建ての金融商品時価評価においては、外国通貨による時価決算時の為替相場により円換算するものとする。

例外

外貨金銭債権債務と為替予約等との関係が金融商品に係る会計基準における「ヘッジ会計の要件」を充たしている場合には、当該外貨金銭債権債務等についてヘッジ会計を適用することができる。

換算差額の処理

原則

決算時における換算によって生じた換算差額は、原則として、当期の為替差損益として処理する。

例外

有価証券時価の著しい下落又は実質価額の著しい低下により、決算時の為替相場による換算を行ったことによって生じた換算差額は、当期の有価証券評価損として処理する。

また、金融商品に係る会計基準による時価評価に係る評価差額に含まれる換算差額については、原則として、当該評価差額に関する処理方法に従うものとする。



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