在庫―在庫管理―棚卸
棚卸とは 【inventory】
棚卸の定義・意味など
棚卸(たなおろし)とは、特定の時点(月末・決算日など)における在庫の種類・数量・品質を調査し、その価額を決定することをいう。
なお、棚卸は実地棚卸の意味で用いられることも多い。
小学館 『日本大百科全書』、岩波書店 『広辞苑 第六版』、三省堂 『スーパー大辞林』
棚卸の分類・種類
棚卸は次の種類に分類される。
参考:岩波書店 『広辞苑 第六版』、小学館 『日本大百科全書』
なお、上記に応じて、在庫数量にも、次の2つの種類があることになる。
棚卸の位置づけ・体系(上位概念等)
在庫管理
棚卸は在庫管理のひとつである。
棚卸の内容
量(数量)の維持・管理
棚卸減耗
商品の盗難(万引き)・紛失や入力ミスなどにより、帳簿棚卸数量より実地棚卸数量のほうが少ない場合もある。
この数量の減少分(棚卸減耗)については適切な会計処理が必要になる。
なお、過剰在庫を抱えることは、リスク(在庫リスク)であるとともに、コスト※がかかる。
※在庫を保有するための維持管理費のほか、金利が発生する資金を運用することにより調達ないしは製造した商品・製品が在庫として存在していること自体がコストである。
他方、在庫不足による品切れは機会損失となり、顧客離れを発生させるおそれがある。
そのため、棚卸(在庫管理)は、需要にマッチした適正な数量を確保することも目的とする。
質(価値)の維持・管理
商品評価損
損傷・変色などの物理的原因による価値の減少(品質・機能の低下)や経済的原因による価値の減少(新商品の登場等)などにより、商品等の時価が取得原価(帳簿価額)よりも下がる場合が出てくる。
こうした商品の価値の減少による費用(商品評価損)についても適切な会計処理が必要になる。
棚卸の目的・役割・意義・機能・作用など
棚卸資産の評価
棚卸は在庫管理上重要であるばかりでなく、棚卸資産の評価額(貸借対照表価額)を決定する手続きでもあり、決算において不可欠のものである。
参考:小学館 『日本大百科全書』
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