［経済］簿記勘定科目一覧表（用語集）

ゴルフ会員権―会計処理―評価基準

ゴルフ会員権の評価基準

ゴルフ会員権も資産として、これをどのように評価すべきか、という資産の評価基準の問題が発生する。

この点、公認会計士協会が、「金融商品に関する会計基準（金融商品会計基準）」を実務に適用する場合の具体的な指針等について取りまとめた「金融商品会計に関する実務指針」に規定がある。

「金融商品会計に関する実務指針」

取得原価主義の適用

「金融商品会計に関する実務指針」では、ゴルフ会員権等のうち株式または預託保証金から構成されるもの（預託金型会員権・株式型会員権）は金融商品会計基準の対象であるとしたうえ、ゴルフ会員権等は原則として取得価額をもって資産計上することとしている。

ただし、時価があるゴルフ会員権については著しい時価の下落が生じた場合、または時価がないものについては発行会社の財政状態が著しく悪化した場合には、有価証券に準じて減損処理を行うものとしている。

• 原則
  • 取得価額をもって資産計上
• 例外
  • 減損処理
    • 時価があるゴルフ会員権
      
      • 著しい時価の下落が生じた場合
    • 時価がないゴルフ会員権
      
      • 発行会社の財政状態が著しく悪化した場合

なお、「中小企業の会計に関する指針」でも同様の規定がある。

38．ゴルフ会員権
(1) ゴルフ会員権の評価
ゴルフ会員権は、取得原価で評価する。ただし、ゴルフ会員権の計上額の重要性が高い場合で、以下の要件に該当するときは、減損処理を行う。
① 時価があるゴルフ会員権・・・時価が著しく下落したとき
② 時価のないゴルフ会員権・・・発行会社の財政状態が著しく悪化したとき

(2) 預託保証金方式によるゴルフ会員権を減損する場合の会計処理
預託保証金方式によるゴルフ会員権の時価が著しく下落したことにより減損 処理する場合には、帳簿価額のうち預託保証金を上回る金額について、まず直 接評価損を計上し、さらに時価が預託保証金の額を下回る場合には、当該部分 を債権の評価勘定として貸倒引当金を設定する。ただし、預託保証金の回収が 困難な場合には、貸倒引当金を設定せずにゴルフ会員権から直接控除すること ができる。