資本―株式
株式とは 【stock】
株式の定義・意味など
株式(かぶしき)とは、株式会社における社員(株主・構成員)たる地位をいい、細分化された、均一な割合的単位のかたちをとる。
ただし、一般には、この地位を表彰する有価証券である株券を指している場合も多い。
株式の目的・役割・意義・機能・作用など
会社財産
株式会社の社員(出資者)は、株式を購入するというかたちで出資する。
そして、出資が履行されると、その出資額が会社財産を構成する。
資本金
出資額は、また、原則として資本金として計上され(会社法445条1項)、これが会社財産を確保するための計算上の基準額となる。
ただし、その1/2を超えない額は資本金として計上しないことができるとされており(同法同条2項。→株式払込剰余金)、株式と資本の関係は一部切断されている。
株式の位置づけ・体系(上位概念等)
資本による資金調達の方法
直接金融
株式の発行は、資本による直接金融という資金調達の方法のひとつに位置づけられる。
なお、資金調達の方法としては、次のようなものがある。
間接金融 | 直接金融 | |
---|---|---|
負債 | 借入 | 債券(社債など) |
資本 | 株式 |
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多額の資金調達による大規模な事業経営
株式会社は、企業のなかでも、多くの投資家から多額の資金調達をして大規模な事業経営を行うのに最適な会社である。
これを可能にする制度が株式で、資本の出資単位を株式として小口・均等に細分化することで、出資しやすくした。
なお、株式会社には、多額の資金調達を可能にする仕組みとして、株式も含め、次のようなものがある。
- 株式による出資単位の細分化
- 株主有限責任の原則…株主の責任を出資額の範囲内に限定することで安心して出資できるようにする
- 配当金や株式譲渡自由の原則による売却益(キャピタルゲイン)など株主の経済的利益を図るための制度
株式と関係する概念
株式市場
株式の性格・性質
純資産(資本)
会計上、株式は負債ではなく(つまり、出資に対する返済義務はない)、純資産(資本)として取り扱われる。
これは、株式の発行は直接金融としてお金の調達手段であるにもかかわらず、社債や紙幣の発行などの場合のように負債を負わないことを意味する。
社債は会社の負債、預金は銀行の負債、そして、紙幣は日銀の負債である。次のページを参照。
何かを得るには必ず同等の何かを減らしていること、つまり、無から有が生じることはないという貸借平均の原則からは、資金調達により資産が増えれば、同時にそれと同額の負債も増える(あるいは、他の資産が減少する)はずである。
その意味で、株式はその例外(ただし、形式上は貸借平均の原則に則っている)ともいえる特殊な概念装置といえる。
ただし、国富を算定する際には(国民経済計算のストック編)、国連が定めた基準(SNA)にしたがって、株式は負債として取り扱われている。
次のページを参照。
株式の分類・種類
時価総額と流動性による分類
株式は、その時価総額と流動性を基準にして、次の3つの種類に分類されている。
株価による分類
株式は、その株価水準によって、分類することもできる。
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