インフレーション―原因
インフレーションの原因・理由・要因
インフレーションが発生する原因には次のようなものがある。
①実体経済的原因
需要過剰/供給不足
インフレーションは経済全体の需要(消費と投資)が供給に比べて多い状態が続くので起こる。
参考:中野 剛志 『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』 ベストセラーズ、2019年、26項。
需要が供給を超過する―ディマンド・プル・インフレーション(需要インフレ)
供給側のコストが増大する―コスト・プッシュ・インフレーション(供給インフレ)
供給側のコスト(必要経費)の増大が、商品価格に転嫁されて、物価が上昇する。
②マネー経済的原因
マネーの量
貨幣数量説
従来の貨幣数量説では、マネーの量(マネーストック)は物価に影響し、その量が増えすぎるとインフレになるとされている。
中央銀行はハイパワードマネー(マネタリーベース)を通じて間接的にマネーストックを増やすことができるものといわれている。
なお、政府は財政政策で需要を創出することにより直接的にマネーストックを増やすことができる。
しかし、ゼロ金利では、量的金融緩和により大量のハイパワードマネーを供給しても、物価に影響を与えられないばかりか、マネーストックにすら影響を与えることができなかった。
マネーを増やせば物価が上がるという貨幣数量説は一見わかりやすいですが、近年の日本や米国のようにゼロ金利が続く経済では、現実を説明できません。ちなみに、2000年度を起点にとって、貨幣数量説通りにその後のマネーの伸び率が物価に反映されたとすれば、この間の日本の消費者物価の年平均上昇率は、マネタリーベースで計算すると+4.8%、マネーストックで計算すると+1.6%となっていたはずです。これは、実際の-0.2%とは大きく異なります。この点は米欧でも同様です。
2012年11月12日きさらぎ会における白川元日銀総裁の講演より
金利
動学マクロ経済学は、物価を決めるのはマネーストックではなく金利であるとする(現代の動学マクロ経済学には、通貨供給量という変数は出てこない
(池田信夫))。
実際、日銀の金融政策も、金利(特に短期金利)を目標にして実施される。
現在のページのサイトにおける位置づけ
現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 15 ページ]
物価
物価―物価指数
物価―物価指数―企業物価指数
物価―物価指数―消費者物価指数
物価―物価指数―GDPデフレーター
インフレーション(インフレ)
インフレーション(インフレ)―バブル(バブル経済・バブル景気)
インフレーション―原因
インフレーション―分類―原因別―ディマンド・プル・インフレーション(需要インフレ)
インフレーション―分類―原因別―コスト・プッシュ・インフレーション(供給インフレ)
インフレーション―分類―原因別―コスト・プッシュ・インフレーション(供給インフレ)―輸入インフレ
インフレーション―分類―速度別―クリーピング・インフレーション(クリーピング・インフレ)
インフレーション―分類―速度別―ギャロッピング・インフレーション(ギャロッピング・インフレ)
インフレーション―分類―速度別―ハイパー・インフレーション(ハイパー・インフレ)
デフレーション(デフレ)
現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ
- ホーム
経済学
基礎概念・基本概念
経済主体
経済主体―企業
経済主体―企業―分類―株式会社
経済主体―企業―分類―非営利法人
経済主体―企業―分類―非営利法人―一般法人
経済主体―企業―企業結合
貨幣・通貨
経済体制―市場経済(資本主義の前提)
経済体制―資本主義
経済体制―資本主義―資本
マクロ経済―基本概念
マクロ経済―国富と国民所得―国富(ストック)
マクロ経済―国富と国民所得―国民所得(フロー)
マクロ経済―国富と国民所得―国民所得(フロー)―GDP
マクロ経済―景気変動
マクロ経済―需要と供給
マクロ経済―金融
マクロ経済―金融―金融市場
マクロ経済―金融―金融市場―役割―資金調達と資産運用
マクロ経済―金融―金融市場―証券市場―株式市場―株式
マクロ経済―金融―金融市場―証券市場―株式市場―株式―消却・併合・分割―株式分割
マクロ経済―金融―金融市場―証券市場―株式市場―取引
マクロ経済―金融―金融機関
マクロ経済―金融―金融機関―中央銀行
マクロ経済―金融―金融機関―市中金融機関
マクロ経済―金融―金融機関―公的金融機関
マクロ経済―金融―金融政策
マクロ経済―財政
マクロ経済―物価
経済事象の相関関係・原因と結果・因果関係