分配面―国内総所得(GDI)―指標―国内総生産(生産側)―純間接税
純間接税とは
純間接税の定義・意味・意義
純間接税とは、生産・輸入品に課される税(旧 間接税)から補助金を差し引いたものをいう。
純間接税 = 生産・輸入品に課される税 ー 補助金
純間接税の別名・別称・通称など
「純間接税」という用語は、統計局のホームページで使用されている。
内閣府のホームページでは「生産・輸入品に課される税及び補助金(控除)」「生産・輸入品に課される税マイナス補助金」などと表記されている。
また、国民経済計算の統計データでも「純間接税」という用語は使用されておらず、たとえば「生産・輸入品に課される税(控除)補助金」などと表記されている(『国民所得・国民可処分所得の分配』)。
純間接税の位置づけ・体系(趣旨・目的・役割・機能)
国民所得(広義)の評価方法・価格表示
国民所得(広義)の評価方法・価格表示は、純間接税(=生産・輸入品に課される税ー補助金)を含むか否かで次の2つに大別される。
国内総生産(GDP)等の項目・構成要素
純間接税は「生産・輸入品に課される税及び補助金(控除)」として国内総生産(GDP)の分配面をあらわす国内総生産(生産側)の一項目・構成要素である。
生産・輸入品に課される税は、生産活動によって生み出された価値とはいえないが,財貨・サービスの現実の取引がこれを含めて行われるため,支出側とのバランスを保つため,粗付加価値に含める。
統計局ホームページ「第3章 国民経済計算 解説」 http://www.stat.go.jp/data/chouki/03exp.htm
また、補助金はマイナスの生産・輸入品に課される税として控除される。
国内総生産(生産側)は次に掲げる項目から構成される。
- 雇用者報酬
- 営業余剰・混合所得
- 固定資本減耗
- 生産・輸入品に課される税
- (控除)補助金
- 統計上の不突合
営業余剰・混合所得
統計実務上、営業余剰と混合所得については直接的に確実な数字を把握することは困難である。
そのため、営業余剰・混合所得は、粗付加価値から雇用者報酬、固定資本減耗、純間接税を差し引いて推計されている。
統計局ホームページ「第3章 国民経済計算 解説」 http://www.stat.go.jp/data/chouki/03exp.htm
国民所得(狭義)(NI)の計算
国内総生産(GDP)に海外からの純要素所得(海外からの要素所得-海外への要素所得)を加えたものが 国民総所得(GNI)であるが、これから固定資本減耗を差し引くと国民純所得(NNI)に、そしてさらに純間接税(生産・輸入品に課される税ー補助金)を差し引くと国民所得(狭義)(NI)となる。
しかし、市場価格には間接税(生産・輸入品に課される税)が含まれているので、その分が高くなっている。
他方、政府が企業等に給付する補助金は含まれていなので、その分が安くなっている。
そこで、所得となる正味の純付加価値=国民所得(狭義)を算出するには、国民純所得から間接税(生産・輸入品に課される税)を引き、補助金を加える、すなわち純間接税を差し引く必要がある。
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