附帯税―延滞税
延滞税とは
延滞税の定義・意味・意義
延滞税とは、税額が法定納期限までに納付されない場合に、法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、本来の税額とあわせて課される国税をいいます。
延滞税の根拠法令・法的根拠・条文など
国税通則法
延滞税の位置づけ・体系(上位概念)
附帯税
延滞税は附帯税のひとつです。
附帯税には、延滞税も含めて次のようなものがあります。
延滞税が課される要件
延滞税が課されるのは、「税額が法定納期限までに納付されない場合」ですが、これには、次のような場合があります。
延滞税の対象
延滞税は、本来の税金だけを対象として課されるものであり、加算税などに対しては課されません。
延滞税の性格・性質
延滞税の算定・算出・計算方法
延滞税は、法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、次のように課されます。
1.納期限の翌日から2ヶ月を経過する日まで
原則として、税額の年7.3%となります。
なお、ここにいう納期限とは、法定納期限とは異なり、次のとおりとなります。
- 期限内に確定申告した場合…法定納期限
- 期限後申告または修正申告の場合…申告書を提出した日
- 更正・決定の場合…更正通知書を発した日から1ヶ月後の日
2.納期限の翌日から2ヶ月を経過した日以後
税額の年14.6%となります。
延滞税の会計・簿記・経理上の取り扱い
会計経理処理方法・簿記の記帳の仕方・使用する勘定科目等
個人事業主(自営業・フリーランサー)の場合
個人事業主自身に課される所得税などの延滞税は、所得税法上、必要経費算入が認められていない。
したがって、会計上は費用処理ができず、事業用資金から延滞税を支払った場合は、事業主貸勘定、または資本金、引出金勘定で処理をする。
これに対して、個人のお金(ないしは、個人専用の口座)から支払った場合は、仕訳は不要である(つまり、会計処理は不要ということ)。
なお、同様の租税等としては延滞税のほか、次のようなものがある。
租税公課―税務―必要経費算入・損金算入の可否―所得税法上の取り扱い
会社・法人の場合
会社が延滞税を支払った場合は、租税公課勘定や雑損失勘定で処理をする。
取引と仕訳の具体例・事例
個人事業主(自営業・フリーランサー)の場合
確定申告期限をすぎて申告したため(期限後申告)、後日、延滞税の納付書が郵送されてきた。そこで、指定金融機関で納付する。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
事業主貸 | ×××× | 現金 | ×××× |
会社・法人の場合
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
租税公課 | ×××× | 現金 | ×××× |
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