[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


委託販売


委託販売とは

委託販売の定義・意味など

委託販売(いたくはんばい)とは、商品の販売を他人に委託する商品売買の形態をいう。

参考:日本経済新聞社 『会計用語辞典』 日本経済新聞出版社、1978年、20頁。

委託販売の仕組み(しくみ)

販売を委託した側を委託委託された側を受託者という。

また、委託販売のため商品を発送することを積送といい、積送した商品委託品という。

受託者は委託品の販売を行うが、商品販売により発生する費用収益はすべて委託者に帰属し、受託者側に発生する損益受取手数料のみとなる。

委託販売の手順

委託販売の手順は次のとおり。

  1. 委託者の受託者への委託品の積送(発送)
  2. 委託者の仕切精算書(売上計算書)の受取り
  3. 委託者の受託者からの手取額の受取り

参考:日本経済新聞社 『会計用語辞典』 日本経済新聞出版社、1978年、20頁。

委託販売の位置づけ・体系(上位概念等)

特殊商品売買

委託販売は特殊商品売買のひとつとして位置づけられる。

なお、特殊商品売買の種類としては以下のようなものがある。

委託販売の会計簿記経理上の取り扱い

会計処理方法

収益の認識基準計上時期期間帰属
実現主義

販売基準

特殊商品売買による売上収益にも原則どおり実現主義が適用される。

ただし、特殊商品売買の場合には、一般商品売買の場合以上に、実現主義の考え方が強く要請される。

そこで、企業会計原則注解では、委託販売による売上収益の具体的な実現の基準として、原則として受託者が委託品を販売した日と定めている(受託者販売日基準)。

ただし、仕切精算書が販売のつど送付されている場合には、当該仕切精算書が到達した日をもって売上収益の実現の日とみなすことができる(仕切精算書到達日基準)。

なお、簿記2級の学習上では、仕切精算書到達日基準が一般的である。

『日商簿記2級 商業簿記 スピード攻略テキスト』 DAI-X出版、2004年、49項。

企業会計原則注解
〔注6〕実現主義の適用について(損益計算書原則三のB)
 委託販売、試用販売予約販売割賦販売等特殊な販売契約による売上収益の実現の基準は、次によるものとする。
(1) 委託販売
委託販売については、受託者が委託品を販売した日をもって売上収益の実現の日とする。従って、決算手続中に仕切精算書(売上計算書)が到達すること等により決算日までに販売された事実が明らかとなったものについては、これを当期の売上収益に計上しなければならない。ただし、仕切精算書が販売のつど送付されている場合には、当該仕切精算書が到達した日をもって売上収益の実現の日とみなすことができる。

使用する勘定科目・記帳の仕方等

委託販売の具体的な会計処理方法については、次のリンク先を参照。

  1. 委託者が受託者へ委託品を積送したとき
  2. 委託者が受託者から仕切精算書(売上計算書)を受け取ったとき
  3. 委託者が受託者から手取額を受け取ったとき



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  8. 受託販売―①受託品の受取り
  9. 受託販売―①受託品の受取り―受託品
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  11. 受託販売―③仕切精算書の作成
  12. 受託販売―④手取額の送付

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