投資不動産
投資不動産とは 【investment property】
投資不動産の定義・意味など
投資不動産(とうしふどうさん)とは、賃貸などの投資目的で保有する不動産を処理する資産勘定をいう。
なお、財務諸表等規則では「投資の目的で所有する土地、建物その他の不動産をいう」と定義されている(同法33条)。
投資不動産の範囲・具体例
投資不動産として処理をするものとしては、具体的には、次のようなものがある。
- 賃貸マンション・賃貸アパート・賃貸店舗・賃貸ビル
- 遊休地
他の勘定科目との関係
一般に保有する不動産については、その保有目的によって使用する勘定科目・会計処理が異なってくるので注意を要する。
土地・建物
一般に、事業目的で保有する土地・建物(たとえば、自社ビル・自社店舗・自社工場など)を処理する資産勘定として土地勘定・建物勘定(有形固定資産)がある。
販売用不動産
不動産会社・建設会社などが販売目的で保有する不動産は販売用不動産勘定(棚卸資産)などで処理する。
投資不動産の決算等における位置づけ等
投資不動産の財務諸表における区分表示と表示科目
貸借対照表 > 資産 > 固定資産 > 投資その他の資産 > その他(または投資不動産)
区分表示
投資その他の資産
投資不動産は投資その他の資産に属するものとして表示する。
企業会計原則
B 固定資産は、有形固定資産、無形固定資産及び投資その他の資産に区分しなければならない。
…
子会社株式その他流動資産に属しない有価証券、出資金、長期貸付金並びに有形固定資産、無形固定資産及び繰延資産に属するもの以外の長期資産は、投資その他の資産に属するものとする。
表示科目
その他・投資不動産
通常、投資不動産は「投資その他の資産」の部の「その他」に含めて表示する。
ただし、財務諸表等規則は、投資不動産が資産総額の5/100を越える場合は、「投資不動産」として区分掲記することを要請している。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
第三十三条 第三十二条第一項第十四号の資産のうち、投資不動産(投資の目的で所有する土地、建物その他の不動産をいう。)、一年内に期限の到来しない預金又はその他の資産で、その金額が資産の総額の百分の五を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
投資不動産の会計・簿記・経理上の取り扱い
会計処理方法
減損会計
なお、減損会計とは、「資産又は資産グループの収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合に、一定の条件の下で回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理」をいう。
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