[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


貸借対照表―純資産―評価・換算差額等


評価・換算差額等とは

評価・換算差額等の定義・意味・意義

評価・換算差額等とは、その他有価証券評価差額金や繰延ヘッジ損益など、資産または負債に係る評価差額(時価評価に伴う含み損益)を当期の損益として処理していない場合、純資産の部に計上するための区分をいう。

評価・換算差額等の趣旨・目的・機能

評価・換算差額等は、時価評価に伴う含み損益を損益計算には反映させずに純資産の部で調整して、税効果会計を適用するための区分である。

評価・換算差額等の根拠法令・条文など

会社計算規則

評価・換算差額等は、会社計算規則で規定されている。

会社計算規則
(評価・換算差額等又はその他の包括利益累計額)
第五十三条  次に掲げるものその他資産負債又は株主資本若しくは社員資本以外のものであっても、純資産の部の項目として計上することが適当であると認められるものは、純資産として計上することができる。
 資産又は負債デリバティブ取引により生じる正味の資産又は負債を含む。以下この条において同じ。)につき時価を付すものとする場合における当該資産又は負債評価差額(利益又は損失に計上するもの並びに次号及び第三号に掲げる評価差額を除く。)
 ヘッジ会計を適用する場合におけるヘッジ手段に係る損益又は評価差額
 土地の再評価に関する法律 (平成十年法律第三十四号)第七条第一項 に規定する再評価差額

評価・換算差額等の法的性格・性質

評価・換算差額等は、株主資本と同じく純資産の一つに位置づけられるが、払込資本ではなく、かつ当期純利益の計算に含められていないという点で、株主資本とはその性格を異にする。

評価・換算差額等の位置づけ

評価・換算差額等は、株主資本新株予約権とともに、貸借対照表上の純資産の3つの構成内容のうちのひとつである。

純資産 株主資本 資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
評価・換算差額等 その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益
土地評価差額
新株予約権

評価・換算差額等の範囲・具体例

評価・換算差額等には、具体的には、次のようなものがある。



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