保管有価証券
保管有価証券とは
保管有価証券の定義・意味など
保管有価証券(ほかんゆうかしょうけん)とは、金銭の賃貸などの際に有価証券を担保として受け入れた場合、または、有価証券を借り入れた場合に、これを売買目的などで所有している自分の有価証券と区別して管理するために、預り有価証券勘定または借入有価証券勘定と対にして用いられる備忘勘定(対照勘定)をいう。
保管有価証券の目的・役割・意義・機能・作用など
備忘記録
有価証券を担保として受け入れた場合、または、借り入れた場合、所有権が移転するわけではないので、原則として、簿記上の取引に該当せず、記帳は不要である。
しかし、手許の有価証券は増加するため、他人の有価証券を保管していることを備忘記録として帳簿上管理するために本科目が使用される。
参考:『日商簿記2級 商業簿記 スピード攻略テキスト』 DAI-X出版、2004年、82項。
保管有価証券と関係する概念
対概念
預り有価証券・借入有価証券
有価証券を担保として受け入れた場合は、本勘定と預り有価証券勘定を対にして備忘記録する。
また、有価証券を借り入れた場合は、本勘定と借入有価証券勘定を対にして備忘記録する。
反対概念
差入有価証券・貸付有価証券
有価証券を担保として差し入れた側は、差入有価証券勘定で備忘記録する。
また、有価証券を貸し付けた側は、貸付有価証券勘定で備忘記録する。
同義概念・同義語
預り保証金
営業保証金、入札保証金として有価証券を代用した場合、預り保証金勘定の代わりに本科目で処理してもよい。
保管有価証券の会計・簿記・経理上の取り扱い
会計処理方法
有価証券を担保として預かった場合
当該有価証券の(帳簿価額ではなく)受入時の時価を保管有価証券勘定の借方に記帳するとともに、預り有価証券勘定の貸方に記帳する。
有価証券を借り入れた場合
当該有価証券の(帳簿価額ではなく)借入時の時価を保管有価証券勘定の借方に記帳するとともに、借入有価証券勘定の貸方に記帳する。
取引の具体例と仕訳の仕方
保管有価証券 | ×××× | 預り有価証券 | ×××× |
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