［経済］簿記勘定科目一覧表（用語集）

金融市場―市場取引型―短期金融市場

短期金融市場とは

短期金融市場の定義・意味・意義

短期金融市場とは、金融市場のうち、取引期間が１年未満の短期資金が取引される市場をいう。

短期金融市場の別名

マネーマーケット

短期金融市場は、マネーマーケットとも呼ばれている。

短期金融市場の趣旨・目的・役割・機能

民間の短期資金の調達・運用

短期金融市場は、民間（市中銀行・企業・機関投資家等）が短期資金を調達・運用する場となっている。

たとえば、銀行などの金融機関では、預金の受払いや貸出し等により日々、資金の過不足が生じるので、常に資金ポジションを調節する必要がある。

たとえば、ボーナスの支給日など特定の日に資金の受払いが集中することがある。

そこで、金融機関はお互いに短期的な資金の過不足を調節するために短期金融市場（インターバンク市場）で取引（短期資金の貸借）を行う。

日本銀行の金融政策の場

短期金融市場はこれを全体としてみた場合、日々、資金全体の過不足が生じる。

資金が不足した場合、流動性が高く、物価変動（インフレ・デフレ）の影響も比較的受けにくい短期金利は激しく上昇する可能性がある。

そこで、日本銀行が銀行の銀行として公開市場操作により市場の全体的な資金過不足を調節している。

つまり、これは日本銀行が短期金融市場で大きな影響力をもっており、日本銀行は資金過不足の調節により短期金利を操作することが可能であるということを意味する。

そのため、短期金融市場は短期金利（具体的にはコールレート。なかでも取引量の多い無担保コール翌日物）のコントロールを通じて全体的な金利水準^※を調節するための場ともなっている。

^※日本銀行はハイパワードマネー（マネタリーベース）の直接的コントロールを通じて間接的に通貨残高（マネーストック）を調節できるものといわれているが、実務上、政策金利として金融政策の目標とされているのはマネーストックではなく、金利である。

短期金融市場の分類・種類

短期金融市場は、市場参加者が金融機関に限定されるインターバンク市場と、金融機関に限定されず、一般企業、機関投資家、個人などが自由に参加できるオープン市場とに大別される。

インターバンク市場

• コール市場
• 手形売買市場
• 東京ドルコール市場
• 外国為替市場

オープン市場

• 現先市場
• ＣＤ市場
• ＦＢ市場（政府短期証券市場）
• 円建ＢＡ市場
• ＴＢ市場（短期国債市場）
• ＣＰ市場（コマーシャルペーパー市場）
• 債券レポ取引市場