[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


半製品


半製品とは

半製品の定義・意味など

半製品(はんせいひん)とは、製品の製造過程にある未完成な生産品で、そのまま販売可能なものを処理するための資産勘定をいう。

半製品の目的・役割・意義・機能・作用など

工程別総合原価計算

半製品勘定は、工業簿記工程別総合原価計算などにおいて用いられる。

法人・個人の別

法人・個人

半製品は法人・個人で使用される勘定科目である。

半製品の範囲・具体例

半製品として処理をするものとしては、具体的には、次のようなものがある。

  • テレビ製造におけるディスプレイパネル
  • 木工品製作における「板」(板のままで販売する場合)

半製品の位置づけ・体系(上位概念等)

棚卸資産

半製品は棚卸資産のひとつである。

なお、棚卸資産には次のようなものがある。

  1. 通常の営業過程において販売するために保有する財貨または用益
    1. 商品販売用不動産を含む)
    2. 製品(半製品・副産物作業屑を含む)
    3. 未着品
    4. 積送品
    5. 試用品
  2. 販売を目的として現に製造中の財貨または用益
    1. 半製品
    2. 仕掛品半成工事を含む)
  3. 販売目的の財貨または用益を生産するために短期間に消費されるべき財貨
    1. 原材料(主要原材料と補助原材料
  4. 販売活動または一般管理活動において短期間に消費されるべき財貨
    1. 貯蔵品
    2. 消耗品(事務用消耗品など)
  5. 棚卸資産に準ずる資産

企業会計基準第9号 棚卸資産の評価に関する会計基準
棚卸資産の範囲
28. これまで、棚卸資産の範囲は、原則として、連続意見書 第四に定める次の 4 項目のいずれかに該当する財貨又は用役であるとされている。
(1) 通常の営業過程において販売するために保有する財貨又は用役
(2) 販売を目的として現に製造中の財貨又は用役
(3) 販売目的の財貨又は用役を生産するために短期間に消費されるべき財貨
(4) 販売活動及び一般管理活動において短期間に消費されるべき財貨

半製品と関係する概念

類似概念・類義語
仕掛品

半製品と仕掛品との区別は難しいが、独立して販売できる未完成品を半製品、販売不能な未完成品を仕掛品として扱う。

ただし、実務上では、特に半製品という科目を使用せず、製品仕掛品に含めてもよい。

実際、相当規模で販売している場合に限り、半製品という科目が使用されている。

半製品の決算等における位置づけ等

半製品の財務諸表における区分表示表示科目

貸借対照表資産流動資産 > 半製品

区分表示
流動資産

半製品などの棚卸資産は、貸借対照表上、正常営業循環基準営業循環基準)により、流動資産に属する。

なお、恒常的に在庫品として保有するもの、余剰品として長期間にわたって所有するものも固定資産とはしない。

企業会計原則注解
[注16] 流動資産又は流動負債固定資産又は固定負債とを区別する基準について

 商品製品、半製品、原材料仕掛品等のたな卸資産は、流動資産に属するものとし、…。

なお、…、たな卸資産のうち恒常在庫品として保有するもの若しくは余剰品として長期間にわたって所有するものも固定資産とせず流動資産に含ませるものとする。

表示科目
半製品

製品の部品として製造したものを、他の会社へ相当規模で販売する場合などは、貸借対照表上も「半製品」として表示する。



現在のページのサイトにおける位置づけ

 現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 14 ページ]

  1. 商品
  2. 製品
  3. 未着品
  4. 積送品
  5. 試用品
  6. 半製品
  7. 副産物
  8. 作業屑
  9. 仕掛品(未成工事支出金・半成工事)
  10. 原材料(原料・材料)
  11. 貯蔵品
  12. 消耗品
  13. 販売用不動産
  14. 繰越商品

 現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ



プライバシーポリシー