見本品費
見本品費とは
見本品費の定義・意味など
見本品費(みほんひんひ)とは、仕入先や消費者などに、商品・製品の品質、仕様、形状などを知らせるため、あるいは試用を目的として提供する際に発生する費用を処理する費用勘定をいう。
中野智之 『最新版 仕訳がすぐわかる 経理・勘定科目事典』 ナツメ社、2007年、214項。
見本品費の範囲・具体例
見本品費の範囲
実質的には見本品や試供品(サンプル品)ではなく、売上にかかるおまけであるといった場合には、見本品費などとして販売費及び一般管理費に計上するのではなく、売上原価に含める。
中野智之 『最新版 仕訳がすぐわかる 経理・勘定科目事典』 ナツメ社、2007年、214項。
見本品費の具体例
試供品(サンプル品)にかかる費用
たとえば、食品会社が行う新商品の試食にかかる費用や、シャンプーなどにサンプルとしてつけられているような小型・少量の商品をつくるための費用などが見本品費に該当する。
見本品費の目的・役割・意義・機能・作用など
見本品費は、いわゆるサンプル品などの提供にかかる費用を、独立した科目で計上したい場合に使用する。
金額が小さく、独立した科目で計上する必要のないときは、一般的な勘定科目である広告宣伝費勘定を用いる。
見本品費の決算等における位置づけ等
見本品費の財務諸表における区分表示と表示科目
損益計算書 > 経常損益の部 > 営業損益の部 > 販売費及び一般管理費 > 見本品費
区分表示
販売費及び一般管理費
見本品費は販売費及び一般管理費に属するものとして表示する。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
(販売費及び一般管理費の範囲)
第八十四条 会社の販売及び一般管理業務に関して発生したすべての費用は、販売費及び一般管理費に属するものとする。
見本品費の会計・簿記・経理上の取り扱い
会計処理方法
使用する勘定科目・記帳の仕方等
見本品や試供品(サンプル品)にかかる費用を支払ったときは見本品費勘定(費用)などの借方に記帳して費用計上する。
取引の具体例と仕訳の仕方
一般
見本品費 | ✕✕✕✕ | 現金 | ✕✕✕✕ |
商品や製品を見本品・試供品に回した場合
見本品費 | ✕✕✕✕ | 仕入 | ✕✕✕✕ |
見本品費 | ✕✕✕✕ | 製品 | ✕✕✕✕ |
見本品費の税務・税法・税制上の取り扱い
消費税の課税・非課税・免税・不課税(対象外)の区分
課税取引
見本品費は消費税の課税対象となる(仕入税額控除の対象となる)。
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