広告宣伝費 - [経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。

広告宣伝費



広告宣伝費とは

広告宣伝費の定義・意味など

広告宣伝費(こうこくせんでんひ)とは、不特定多数の人(=一般消費者)を対象に、商品製品サービスの販売促進を目的とした広告宣伝、求人の広告宣伝、会社のイメージアップを目的とした広告宣伝、決算公告に支出する費用を処理する費用勘定をいう。

法人・個人の別

法人・個人

広告宣伝費は法人・個人で使用される勘定科目である。

広告宣伝費の範囲・具体例

広告宣伝費の範囲
広告宣伝の媒体

広告宣伝の媒体(メディア)には、テレビ新聞雑誌などのマスコミ(マスメディア)、ポスターやチラシなどの印刷物、看板広告塔などの屋外媒体のほか、試供品の頒布、インターネット(ホームページ)などさまざまなものがある。

これらに関する制作費用・掲載費用発送費用などが広告宣伝費となる。

広告宣伝費の具体例

広告宣伝費として処理をするものとしては、具体的には、次のようなものがある。

ダイレクトメールの郵送料

ダイレクトメールの郵送料は、郵便料金自体は通信費に該当するが、支出の目的から勘案し、広告宣伝費勘定で処理したほうが妥当である。

駒井伸俊 『世界一使いやすい!勘定科目仕訳の事典』 秀和システム、2007年、223項。岩崎恵利子 『パッと引いて仕訳がわかる 逆引き勘定科目事典』 シーアンドアール研究所、2009年、149項。

ただし、額が小さい場合は通信費勘定で処理してもよい。

カレンダー手帳・扇子・うちわ・手拭いタオルボールペン・ポケットティッシュ・ライターなどの費用

営業活動で不特定多数の人に配布するカレンダー手帳・扇子・うちわ・手拭いタオルボールペン・ポケットティッシュ・ライターなどの費用は広告宣伝費勘定で処理する。

なお、これらは、租税特別措置法および措置法を受けた租税特別措置法施行令で交際費の範囲から除外されているので、交際費勘定で処理することはできない。

名刺を作成(印刷)した場合

名刺を作成(印刷)した場合、広告宣伝費で処理する場合もある。

名刺

電話帳広告掲載費が電話使用料とまとめて請求された場合

電話帳広告掲載費の分は広告宣伝費として処理をし、通信費として処理しないように注意する。

協賛金

広告宣伝効果のある協賛金は、広告宣伝費勘定で処理をする。

ただし、その効果のない協賛金については、寄付金勘定で処理をする。

アフィリエイト

アフィリエイトの支払いは、広告宣伝費勘定で処理をする。

なお、アフィリエイトを受け取った側は雑収入勘定などで処理をする。

他の勘定科目との関係

交際費

特定の人(特定できる大口消費者・得意先等)を対象とするものは、原則として交際費として処理をする。

したがって、たとえば、一般の不特定の人を対象にした抽選によるスポーツ観戦や温泉旅行などの招待、見本品試用品、工場見学などで行われる試食・試飲にかかる費用は、広告宣伝費で処理をする。

また、取引先を介して不特定多数の人の手に渡るカレンダー手帳・扇子・うちわ・手拭いタオルなどの販促グッズなどにかかる費用も広告宣伝費となる。

これに対して、取引先の社長をスポーツ観戦や観劇などに招待した場合は交際費で処理をする。

販売促進費

広告宣伝費は不特定多数の人(=一般消費者)を対象とした販売促進費用商品製品サービスの販売の促進を目的に支出する費用)等を管理する科目である。

これに対して、販売促進費販売促進費用全般を管理する科目である。

しかし、両者は明確に区分されておらず、販売促進費を広告宣伝費として処理する場合もある。

なお、直接的に販売の促進を目的とする費用販売促進費、間接的に販売の促進を目的とする費用は広告宣伝費で処理をするという考え方もある。

ソフトウェア

作成費用(たとえば、ホームページ作成費用)のなかにプログラム(システム)の作成費用が含まれるものについては、減価償却資産のひとつとしての無形固定資産としてソフトウェア勘定を使用して資産計上し、耐用年数5年で減価償却をする。

広告宣伝費勘定決算等における位置づけ等

広告宣伝費の財務諸表における区分表示表示科目

損益計算書経常損益の部 > 営業損益の部 > 販売費及び一般管理費 > 広告宣伝費

区分表示
販売費及び一般管理費

広告宣伝費は販売費及び一般管理費に属するものとして表示する。

財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
販売費及び一般管理費の範囲)
第八十四条  会社の販売及び一般管理業務に関して発生したすべての費用は、販売費及び一般管理費に属するものとする。

金融庁総務企画局 『「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」の取扱いに関する留意事項について(財務諸表等規則ガイドライン)』
84 規則第84条に規定する販売費及び一般管理費に属する費用とは、会社の販売及び一般管理業務に関して発生した費用例えば販売手数料荷造費、運搬費、広告宣伝費、見本費、 保管費、納入試験費、販売及び一般管理業務に従事する役員、従業員の給料賃金手当賞与福利厚生費並びに販売及び一般管理部門関係の交際費旅費交通費通信費、光熱費及び消耗品費租税公課減価償却費修繕費保険料不動産賃借料及びのれんの償却額をいう。

所得税の青色申告決算書損益計算書)記載の勘定科目の当否

広告宣伝費は所得税の青色申告決算書損益計算書)の経費欄にも印刷されている一般的な勘定科目である。

広告宣伝費の会計簿記経理上の取り扱い

会計処理方法

使用する勘定科目・記帳の仕方等
期中

広告宣伝に要した費用広告宣伝費勘定借方に記帳して費用計上する。

期末決算時)

資産計上

販売代理店用に配布するカタログ期末に未使用のものがあれば、資産計上する(貯蔵品勘定振り替える)ことが望ましい。

具体的には、棚卸しによって決定された未使用のカタログ等を広告宣伝費勘定貸方に記帳するとともに貯蔵品勘定借方に記帳して資産に計上する。

ただし、法上は、毎期おおむね一定数量を継続的に取得・消費をするものについては、貯蔵品として、資産計上する必要はないとされている。

また、少額のものは、あえて貯蔵品振り替える必要はない。

期首

振替処理

資産計上した場合、翌期首には、前期の期末在庫を広告宣伝費勘定借方に記帳するとともに貯蔵品勘定貸方に記帳して振替処理を行う(費用振り替える)。

資産計上

販売促進に不可欠の費用としての広告宣伝費は必要経費または損金に算入できるが、かかった費用のすべてを広告宣伝費として費用処理できるわけではなく、以下の場合は資産として計上しなければならない。

減価償却

看板広告塔などで、耐用年数1年以上で取得価額10万円以上のものは、構築物器具備品などとして固定資産に計上し減価償却の対象としなければならない。

ただし、青色申告者が30万円未満のものを取得した場合については例外がある。

繰延資産の計上

特約店などに宣伝用の陳列棚などの資産を贈与した場合の費用は、その効果が1年を越えて及ぶので、税法上の繰延資産に計上し、償却していくことになる。

税法独自の繰延資産(税法上の繰延資産)

なお、この場合、長期前払費用などの科目を用いて処理をする。

取引の具体例と仕訳の仕方

期中
一般的な取引の場合

雑誌広告代

取引

雑誌商品の広告を掲載した。掲載料は銀行振込により支払った。

仕訳

借方科目
貸方科目
広告宣伝費 ✕✕✕✕ 普通預金 ✕✕✕✕

(地域情報紙などの広告掲載費用

取引

地域情報紙に商品の広告を掲載し、その掲載料を銀行振込で支払った。

仕訳

借方科目
貸方科目
広告宣伝費 ✕✕✕✕ 普通預金 ✕✕✕✕

ダイレクトメール

取引

ダイレクトメールを発送し、その郵便料金現金で支払った。

仕訳

借方科目
貸方科目
広告宣伝費 ✕✕✕✕ 現金 ✕✕✕✕

(営業活動で配布するカレンダー

取引

年末年始に取引先に配布する自社のカレンダーを製作(印刷)し、代銀行振込で支払った。

仕訳

借方科目
貸方科目
広告宣伝費 ✕✕✕✕ 普通預金 ✕✕✕✕

キャンペーンの費用

取引

キャンペーン用のプレゼント用品を現金で購入した。

仕訳

借方科目
貸方科目
広告宣伝費 ✕✕✕✕ 現金 ✕✕✕✕

求人広告の費用

取引

求人広告を出し、その費用現金で支払った。

仕訳

借方科目
貸方科目
広告宣伝費 ✕✕✕✕ 現金 ✕✕✕✕

期末決算時)等
資産計上

取引

期末棚卸し費用処理をしていた未使用の商品カタログを確認したので、資産計上した。

仕訳

借方科目
貸方科目
貯蔵品 ✕✕✕✕ 広告宣伝費 ✕✕✕✕

期首
振替処理

取引

期首に、前期の未使用の商品カタログ期末在庫振替処理をした。

仕訳

借方科目
貸方科目
広告宣伝費 ✕✕✕✕ 貯蔵品 ✕✕✕✕

広告宣伝費の務・法・制上の取り扱い

消費税の課・非課・免・不課(対象外)の区分

課税取引

広告宣伝費は消費税の課税対象となる(仕入税額控除の対象となる)。



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  31. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―給料の支払方法(賃金支払の5原則)―①通貨払の原則
  32. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―給料の支払方法(賃金支払の5原則)―①通貨払の原則―例外(給料の銀行振込・口座振込)
  33. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―給料の支払方法(賃金支払の5原則)―①通貨払の原則―例外(給料の銀行振込・口座振込)―条件
  34. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―給料の支払方法(賃金支払の5原則)―①通貨払の原則―例外(給料の銀行振込・口座振込)―条件―労使協定―賃金の口座振込に関する協定書
  35. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―給料の支払方法(賃金支払の5原則)―③全額払の原則
  36. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―給料の支払方法(賃金支払の5原則)―③全額払の原則―例外―労使協定―賃金控除に関する協定書(24協定書・チェックオフ協定書)
  37. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―書類整備―法定帳簿(法定三帳簿)
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  42. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―対象所得―源泉徴収の対象となる所得―確定申告など他制度との関係
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  45. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―時期―納付―例外②―納期限の特例
  46. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き
  47. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月
  48. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―②源泉徴収税額
  49. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―②源泉徴収税額―計算
  50. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―②源泉徴収税額―計算―給与所得の源泉徴収税額表(源泉徴収税額表・税額表)
  51. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―③源泉徴収簿(所得税源泉徴収簿 給与所得・退職所得に対する所得税源泉徴収簿)
  52. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―③源泉徴収簿(所得税源泉徴収簿 給与所得・退職所得に対する所得税源泉徴収簿)―記載事項
  53. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―③源泉徴収簿(所得税源泉徴収簿 給与所得・退職所得に対する所得税源泉徴収簿)―書き方
  54. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―④納付
  55. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―④納付―所得税徴収高計算書
  56. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―④納付―所得税徴収高計算書―給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書
  57. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―④納付―所得税徴収高計算書―給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書―①作成・提出
  58. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―④納付―所得税徴収高計算書―給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書―①作成・提出―書き方
  59. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―④納付―所得税徴収高計算書―給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書―①作成・提出―e-Taxソフト(電子申請・オンライン申請)による作成・提出方法
  60. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―④納付―所得税徴収高計算書―給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書―②納税―電子納税
  61. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―手続き―毎月―源泉徴収税額がない場合
  62. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―社会保険関係―①新たに従業員を採用した場合―被保険者資格取得届(健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届)
  63. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―社会保険関係―①新たに従業員を採用した場合―被保険者資格取得届―手続き
  64. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―社会保険関係―②定時報告―算定基礎届(健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額算定基礎届)
  65. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―社会保険関係―②定時報告―算定基礎届―手続き
  66. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―社会保険関係―③著しい変動があった場合―月額変更届(健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額変更届)
  67. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―社会保険関係―③著しい変動があった場合―月額変更届―手続き
  68. 教育研修費
  69. 業務委託費
  70. 減価償却費
  71. 研究開発費
  72. 研修費(教育研修費)
  73. 広告宣伝費
  74. 交際費(接待交際費・交際接待費・交際費等)
  75. 交際費(交際接待費・接待交際費)―定義―交際費等
  76. 交際費(交際接待費・接待交際費)―範囲
  77. 交際費(交際接待費・接待交際費)―具体例
  78. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別
  79. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―給料手当
  80. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―福利厚生費
  81. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―会議費
  82. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―広告宣伝費
  83. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―寄付金
  84. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―売上割戻し
  85. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―販売手数料
  86. 交際費(交際接待費・接待交際費)―仕訳
  87. 交際費(交際接待費・接待交際費)―損金算入の可否―交際費等の損金不算入制度
  88. 交際費(交際接待費・接待交際費)―損金算入の可否―交際費等の損金不算入制度―内容―定額控除限度額
  89. 交際費(交際接待費・接待交際費)―損金算入の可否―交際費等の損金不算入制度―内容―平成26年度改正
  90. 交際費(交際接待費・接待交際費)―損金算入の可否―1人当たり5000円以下の飲食費
  91. 公租公課
  92. 公租公課―範囲・具体例
  93. 公租公課―会計
  94. 公租公課―税務
  95. 公租公課―税務―必要経費算入・損金算入の可否―所得税法上の取り扱い
  96. 公租公課―税務―必要経費算入・損金算入の可否―法人税法上の取り扱い
  97. 固定資産税
  98. 顧問料



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