［経済］簿記勘定科目一覧表（用語集）

金融―仕組み―リターン―金利―分類―規制金利と自由金利―規制金利―政策金利―具体例―ゼロ金利

ゼロ金利とは

ゼロ金利の定義

ゼロ金利とは、政策金利がほぼゼロであることをいう。

なお、政策金利とは、中央銀行（日本では日本銀行）の金融政策において、市中金利を望ましい方向に誘導するために決定される目標・基準となる金利をいい、日本では無担保コール翌日物が政策金利の対象とされている。

ゼロ金利の意味・意義

物価への影響

ゼロ金利が続く経済においては貨幣数量説は妥当しない。

つまり、マネーストック（市中に流通するマネーの量）が増えても物価に影響しなくなる。

金融政策への影響

ゼロ金利になると、中央銀行はそれ以上の政策金利の引き下げによる金融緩和ができなくなる。

このため金利に代わってマネーストックを目標とした量的金融緩和などを実施するほかなくなる。

しかし、日銀はゼロ金利状況の２０００年代に量的金融緩和により大量のハイパワードマネーを供給したが、その資金の多くは企業への貸出には向かわず（市中に流通することなく）国債の購入に振り向けられるに終わった。

つまり、ゼロ金利では、ハイパワードマネーは物価に影響を与えられないばかりか、マネーストックにすら影響を与えることができなかった。

ゼロ金利の具体例

日本

バブル経済崩壊後、経済状況が悪化したため、日銀は１９９９年（平成１１年）に無担保コール翌日物金利を史上最低の０.１５％とした。

これがいわゆるゼロ金利政策の始まりである。