減価償却費の計算―③減価償却の方法(償却方法)
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減価償却の方法とは
減価償却の方法の定義・意味など
減価償却の方法とは、減価償却費の計算方法をいう。
減価償却資産の償却方法※1(または、単に償却方法)、または、減価償却資産の償却限度額の計算方法※2などという表記もある。
※1 [手続名]減価償却資産の償却方法の届出|法人税|国税庁 https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_21.htm
※2 No.5410 減価償却資産の償却限度額の計算方法(平成19年4月1日以後取得分)|法人税|国税庁 https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5410.htm
減価償却の方法の目的・役割・意義・機能・作用など
減価償却の方法は、当該資産がその使用可能期間(耐用年数)においてどのように価値が減少していくのかについての擬制のストーリーといえる。
減価償却の方法の分類・種類
普通償却
原則
普通償却の償却方法としては、次のようなものがある。
参考:No.5410 減価償却資産の償却限度額の計算方法(平成19年4月1日以後取得分)|法人税|国税庁 https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5410.htm
企業会計原則注解
〔注20〕減価償却の方法について
固定資産の減価償却の方法としては、次のようなものがある。
(1) 定額法 固定資産の耐用期間中、毎期均等額の減価償却費を計上する方法
(2) 定率法 固定資産の耐用期間中、毎期期首未償却残高に一定率を乗じた減価償却費を計上する方法
(3) 級数法 固定資産の耐用期間中、毎期一定の額を算術級数的に逓減した減価償却費を計上する方法
(4) 生産高比例法 固定資産の耐用期間中、毎期当該資産による生産又は用役の提供の度合に比例した減価償却費を計上する方法
定額法の計算はシンプルであるが、定率法のほうが節税効果は高い。
例外
減価償却の例外として、所定の要件を満たした減価償却資産についてはその取得価額の全額を必要経費または損金に算入すること等が認められている。
たとえば次のようなものがある。
特別償却
減価償却の方法の税務・税法・税制上の取り扱い
所得税法
所得税法では、減価償却資産の区分に応じて、減価償却の方法が詳細に定められている。
その主なものは次の通り(所得税法49、所得税法施行令120~125)。
取得等の時期 | 減価償却資産の区分 | 届出により選定できる償却方法 | 法定償却方法 | 承認を受けた場合に採用できる償却方法 |
---|---|---|---|---|
平成19年4月1日以後に取得 | 建物 | ― | 定額法 | ― |
建物以外の有形固定資産 | 定額法または定率法 | 定額法 | 特別な償却方法等 | |
無形固定資産(特許権・実用新案権・意匠権・商標権・営業権など) | ― | 定額法 | 特別な償却方法 | |
鉱業権 | 定額法または生産高比例法 | 生産高比例法 | 特別な償却方法 | |
平成20年4月1日以後に契約締結 | リース資産 | ― | リース期間定額法 | ― |
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