減価償却―分類①―特別償却
(" 減価償却費の計算―③減価償却の方法(償却方法)―特別償却 "から複製)
特別償却とは
特別償却の定義・意味など
特別償却(とくべつしょうきゃく)とは、 時限立法である租税特別措置法にもとづき、 その時々の経済状況を踏まえた政策的見地から認められた特別な減価償却をいう。
特別償却と関係する概念
反対概念・対概念
普通償却
特別償却の概念は、所得税法や法人税法にもとづく減価償却である普通償却に対して使われる。
特別償却の目的・役割・意義・機能・作用など
無利子融資
特別償却は、一定の有形固定資産を導入した場合に減価償却資産の早期償却を認めるもので、通常の普通償却費より多く減価償却費を計上できる。
つまり、所得税法や法人税法で規定されている通常の普通償却費のほかに、特別償却費が必要経費・損金に算入されるので、利益が減少し、節税効果がある。
とはいっても、計上できるトータルの費用は変わらないので、正確には必要経費・損金に算入する時期を早め、税金の支払いを繰り延べる効果がある、ということになる。
つまり、特別償却の制度は実質的に国からの無利子融資の機能を果たしている、といえる。
特別償却の範囲・具体例
特別償却には、さまざまなものがあり、それぞれに適用される期間・対象資産・要件が詳細に定められている。
特別償却の範囲
中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例
「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」は租税特別措置法で定められているが、これは特別償却ではなく、「少額減価償却資産の取得価額の損金算入」「少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入」(少額減価償却資産の即時償却(一時償却))の特例として位置づけられる。
特別償却の具体例
特別償却の分類・種類
特別償却は、 その計算方法の違いから、次の2つに大別できる。
初年度一時償却(初年度特別償却)
初年度一時償却とは、 固定資産を取得した事業年度に限り、取得価額に特別償却率を乗じて計算した金額を特別償却費とするものをいい、取得年度に取得価額の全部または一部を一時償却(即時償却)することを認めたものである。
割増償却
割増償却とは、固定資産を取得した事業年度から一定期間にわたって、割増率を乗じて計算した金額を特別償却費とするものをいい、一定期間にわたって普通償却額の一定割合を増加して償却することを認めたものである。
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減価償却
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