[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


小口現金


(" 小口現金制度―小口現金 "から複製)

小口現金とは 【petty cash

小口現金の定義・意味など

小口現金(こぐちげんきん)とは、小口現金制度を採用している場合において、会計係が用度係(支払いを担当する係)に前渡しした少額の現金小切手を含む)をいう。

小切手で前渡しした場合には用度係が換して現金にする。

なお、勘定科目としての小口現金勘定資産)については、次のページを参照。

小口現金

小口現金の位置づけ・体系(上位概念等)

小口現金制度

日常の取引で必要になる少額の現金による支払いのための資を、会計係(経理担当者)が用度係(小払係・小口現金係などともいう)に前渡しをしておき、用度係から現金による支払いを行う方法を小口現金制度という。

小口現金は用度係に前渡しをしたこの少額の現金をいう。

小口現金会計簿記経理上の取り扱い

会計処理方法

使用する勘定科目・記帳の仕方等
1.小口現金を前渡ししたとき

会計係が小切手を振り出して用度係に渡したときは、小口現金勘定資産)の借方に記帳するとともに当座預金勘定貸方に記帳する。

また、会計係が普通預金から現金を引き出して用度係に渡したときは、小口現金勘定資産)の借方に記帳するとともに普通預金勘定貸方に記帳する。

2.小口現金で支払いをしたとき

用度係が小口現金で支払いをしたときは仕訳は不要である。

用度係から会計係に支払明細の報告がされたときに、まとめて会計処理を行うことになるからである。

ただし、小口現金出納帳に支払明細を記帳して管理をする。

3.会計係に報告をしたとき

一定期間末に用度係がその期間に支払った小口現金の明細を会計係に報告をしたときは、その期間分をまとめて記帳する。

すなわち、支払明細報告書にもとづき、各費用勘定借方に記帳して費用処理をするとともに小口現金勘定貸方に記帳して減少させる。

なお、当時補給の方法による場合は、この報告時の処理と次の小口現金の補給時の処理を、小口現金勘定を相殺してまとめて処理をすることができる。

4.小口現金の補給を行ったとき

会計係は用度係から報告を受けた額と同額の資を用度係に渡して小口現金の補給を行う。

補給の方法には次の2つの方法があるので、その会計処理については各リンク先を参照。

  1. 翌日補給
  2. 当日補給即日補給

小口現金の管理

一般的に、小口現金会計係が管理するのではなく、各部署に用度係などという係を設けて管理させる。

帳簿管理

補助簿の作成(小口現金出納帳

小口現金による支払いは、小口現金出納帳という補助簿補助記入帳)にその支払明細を記帳して管理をする。

なお小口現金を管理するための小口現金出納帳の書式・様式は、次のサイトのページなどにある。

ビジネス文書テンプレートの無料ダウンロード: 簿記・経理・会計用各種書式

取引の具体例と仕訳の仕方

小口現金を前渡ししたとき

取引

普通預金から引き出して小口現金を用度係に渡した。

仕訳

借方科目
貸方科目
小口現金 ✕✕✕✕ 普通預金 ✕✕✕✕

会計係に報告をしたとき

取引

月末に用度係から小口現金の明細の報告を受けた。

仕訳

借方科目
貸方科目
旅費交通費 ✕✕✕✕ 小口現金 ✕✕✕✕
消耗品費 ✕✕✕✕
交際費 ✕✕✕✕
雑費 ✕✕✕✕

小口現金務・法・制上の取り扱い

消費税の課・非課・免・不課(対象外)の区分

不課税取引課税対象外)

消費税法上、小口現金不課税取引として消費税の課税対象外である。



現在のページのサイトにおける位置づけ

 現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 12 ページ]

  1. 子会社
  2. 国債
  3. 国際電話代
  4. 国際郵便代
  5. 小口現金
  6. 個人型確定拠出年金
  7. 個人住民税
  8. 小包郵便物(荷物・小包)
  9. 骨董(骨とう・こっとう)
  10. 固定資産税
  11. 固定資産税精算金
  12. 固定資産の売却

 現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ



プライバシーポリシー