［経済］簿記勘定科目一覧表（用語集）

貸借対照表―資産―固定資産―投資その他の資産―長期性預金（長期定期預金・長期固定性預金）

長期性預金とは

長期性預金の定義・意味など

長期性預金（ちょうきせいよきん）とは、貸借対照表の固定資産の投資その他の資産に属する、長期の（決算日の翌日から起算して１年を越えて満期が到来する）預金の表示科目をいう。

長期性預金の別名・別称・通称など

長期定期預金・長期固定性預金

長期性預金は長期定期預金・長期固定性預金などとも表記される。

長期性預金の目的・役割・意義・機能・作用など

１年基準（ワン・イヤー・ルール）

預金は、原則として、流動資産として取り扱われる。

しかし、定期預金などの拘束性の預金で満期が決算日の翌日から起算して１年を越える場合や、金銭信託を設定した場合などは、流動資産とすることはできない。

そこで、この場合、１年基準（ワン・イヤー・ルール）にしたがって、固定資産の投資その他の資産に属するものとして、長期性預金として表示する。

長期性預金の範囲・具体例

長期預金として処理をするものとしては、具体的には、次のようなものがある。

• 定期預金
• 定期積金
• 貸付信託

長期性預金と関係する概念

反対概念・対概念

現金及び預金

短期の預金は流動資産に属し、現金及び預金などとして表示する。

長期性預金の決算等における位置づけ等

長期性預金の財務諸表における区分表示と表示科目

貸借対照表 ＞ 資産 ＞ 固定資産 ＞ 投資その他の資産 ＞ 長期性預金

区分表示

投資その他の資産

預金は原則として流動資産に属するが、長期の預金は投資その他の資産に属する。

企業会計原則注解
[注１６]　流動資産又は流動負債と固定資産又は固定負債とを区別する基準について
…
　 現金預金は、原則として、流動資産に属するが、預金については、貸借対照表日の翌日から起算して一年以内に期限が到来するものは、流動資産に属するものとし、期限が一年をこえて到来するものは、投資その他の資産に属するものとする。

表示科目

長期性預金

長期性預金という表示科目を使用する場合、長期の預金については勘定科目名と表示科目名が異なることになる。

大手の企業などでは、長期性預金という表示科目を使用している場合が多いようである。

ただし、定期預金・定期積金勘定などをそのまま貸借対照表の表示科目としてもよい。

また、逆に、長期性預金を長期の預金を一括して処理するための勘定科目（資産）として用いることも考えられる。

財務諸表の注記

長期性預金を借入金などの担保としている場合は、その旨を注記する必要がある。

財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
（担保資産の注記）
第四十三条 　資産が担保に供されているときは、その旨を注記しなければならない。