資産運用―方法―分散投資―分類―ドルコスト平均法(ドル・コスト平均法)
ドルコスト平均法とは 【Dollar cost averaging】
ドルコスト平均法の定義・意味・意義
ドルコスト平均法とは、値動きのある特定の投資商品※を、定期的に(たとえば、毎月)、(一定の数量ではなく)一定の金額で継続して購入する投資手法・方法をいう。
※たとえば、株式の株価に相当する投資信託の基準価額は毎日変わる。
積立投資の一種である。
ドルコスト平均法の趣旨・目的・機能・役割
分散投資の効果
値動きのある金融商品でも、定期的に一定の金額で購入していくことで、価格が高いときには少しだけ、価格が安いときには多くを購入することになり、結果的に取得価額(購入価額)を平均化する(リスクを分散する)ことができる。
つまり、底値で購入することができない代わりに、高値づかみをする心配はない。
中長期的には効率的な投資手法であるといわれている。
ドルコスト平均法の前提・必要条件
ドルコスト平均法は、特に値動きが大きい金融商品に投資する場合に適した手法である。
しかし、ドルコスト平均法による効果は、一直線に値上がり、あるいは値下がりしている場合は、発揮されない。
つまり、一直線に値上がりするならば最初からすべて購入したほうがよかったということになり、一直線に値下がりするだけであれば、結局は大損をするだけである。
したがって、ドルコスト平均法が効果を発生するのは、短期的に価格が上下に変動する場合である。
そして、長期的に価格が上昇する場合であれば、100%の確率で利益が出る。
また、たとえ、長期的には下落している場合であっても、価格が上昇する局面で売却すれば利益を出せる可能性はある。
価格の下落局面で多くを購入できているからである。
しかも、この場合、日本なら日本という一国を前提にする必要はない。
世界というグローバルなレベルで、長期的には、経済がまだ拡大し続けていくと考えられるならば、ドルコスト平均法は有効な投資手法といえる。
ドルコスト平均法のメリットとデメリット
メリット・長所・利点・有利な点
省力化―投資タイミングを図る必要がない
安いときに買う、ということは現実的には困難である。
適切な投資タイミングを図るためには、それなりの時間・労力を要する。
しかも、欲などから判断が狂い、かえって逆に高値で買う可能性も高い。
ドルコスト平均法という、自動的・機械的な手法によることで、これを避けることができる。
デメリット・短所・弱点・不利な点
手数料(コスト)がかさむ場合がある
取引回数が増えることにより、販売手数料(売買手数料)がかさむ。
しかし、たとえば、投資信託では、ノーロードファンドといって販売手数料がかからない投信もある。
ただし、ノーロードファンドでは、その分、信託報酬(管理・運用手数料)が高く設定されている場合もあるので注意を要する。
ドルコスト平均法の位置づけ・体系
ドルコスト平均法は、特定の時間に偏らず分散して投資しているということなので、分散投資の一種といえる。
ドルコスト平均法の適用対象・適用範囲
ドルコスト平均法は、たとえば次のような金融商品の購入に利用・活用できる。
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