[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


社債償還損


社債償還損とは

社債償還損の定義・意味など

社債償還損(しゃさいしょうかんそん)とは、社債買入償還を行った場合、割引発行などをして社債の額面額と発行額に差額があるときに、買入価額が帳簿価額(発行価額+金利調整分)を上回った場合、その損失を処理する費用勘定をいう。

法人・個人の別

法人

社債償還損は法人特有の勘定科目である。

社債償還損と関係する概念

反対概念・対概念
社債償還益

買入価額が帳簿価額(発行価額+金利調整分)を下回った場合には、その利益を処理するため社債償還益勘定を用いる。

社債償還損の位置づけ・体系(上位概念等)

社債の償還
買入償還

社債の発行により借り入れた資を返済して、社債権者から社債券を回収することを社債の償還という。

社債の償還には、次の2つの方法があるが、社債償還損は買入償還を行う場合に用いられることがある勘定科目である。

  1. 満期償還
  2. 買入償還

社債償還損の決算等における位置づけ等

社債償還損の財務諸表における区分表示表示科目

損益計算書特別損益の部 > 特別損失 > 社債償還損

または

損益計算書経常損益の部 > 営業外損益の部 > 営業外費用 > 社債償還損

区分表示
特別損失

社債償還損は特別損失に属するものとして表示する。

ただし、損失額的に僅少の場合は、営業外損益へ記載することもできる。

社債償還損の会計簿記経理上の取り扱い

会計処理方法

使用する勘定科目・記帳の仕方等
社債利息社債・社債償還損

社債買入償還を行った場合、割引発行などをして社債の額面額と発行額に差額があるときは、まず、償却原価法により社債利息勘定を用いて買入償還時までの帳簿価額を調整する。

そして、これにより社債帳簿価額は買入償還時までの金利調整分を反映した本来の価額(発行価額+金利調整分)となるので、次に、この帳簿価額を社債勘定負債)の借方に記帳して消去させる。

ただし、買入償還市場から社債時価で買い入れるので、買入価額が帳簿価額と異なることがある。そこで、買入価額が帳簿価額を上回った場合は、その差額を社債償還損勘定貸方に記帳して費用計上する。

取引の具体例と仕訳の仕方

仕訳

借方科目
貸方科目
社債利息 ✕✕✕✕ 社債 ✕✕✕✕
社債 ✕✕✕✕ 普通預金 ✕✕✕✕
社債償還損 ✕✕✕✕




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