[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


プロバイダ


プロバイダとは

プロバイダの定義・意味など

プロバイダとは、通常はインターネットサービスプロバイダ(Internet Service Provider)を指し、IPアドレス(グローバルIPアドレス)を割り振る役割を担う事業者をいう。

プロバイダの位置づけ・体系(上位概念等)

インターネット接続サービス

インターネットの利用には、インターネット回線のほか、インターネットに接続された機器(PCなど)に一意に割り当てられるIPアドレス(グローバルIPアドレス)が必要である。

電話を利用するには、電話回線のほか、電話機に一意に割り当てられる電話番号が必要になることと同じである。

このIPアドレスを割り振る役割を担っているのがプロバイダである。

したがって、インターネットの利用を開始するには、インターネット回線(フレッツ光など)を提供する回線事業者(キャリア)とIPアドレス(グローバルIPアドレス)を割り振るプロバイダの2つの事業者と契約しなければならない。

プロバイダの具体例

2000年末現在で総務省に届け出た事業者数は5612にも及ぶ(『情報通信白書』による)が、有名なプロバイダとしては次のようなものがある。

小学館 『日本大百科全書』

  • @nifty
  • BIGLOBE
  • OCNなど

プロバイダの提供するインターネット接続サービス

プロバイダの提供するインターネット接続サービスには、専用回線(フレッツ光など)を使って固定的に接続する常時接続サービスと、利用者が必要なときだけ電話回線を使って接続するダイアルアップ接続サービスの2つに大別できる。

  1. 常時接続サービス
  2. ダイアルアップ接続サービス

なお、プロバイダが割り振るIPアドレスは基本的に動的IPアドレス(割り振られるIPアドレスが固定していないもの)である。

したがって、Webサーバなど固定IPアドレスが必要な場合は、オプションサービスとして別料を支払わなければならない。

ただし、ダイナミックDNSサービスというものがあり、これを利用すれば、固定IPアドレスがなくてもWebサーバとして公開等することができるようになる。

プロバイダ料の会計簿記経理上の取り扱い

会計処理方法

使用する勘定科目・記帳の仕方等
通信費

プロバイダ料は、通常、通信費勘定借方に記帳して費用処理をする。

なお、プロバイダ料はインターネット回線の使用料と込みで請求される場合もあるが、この場合もまとめて通信費勘定で処理をする。

また、インターネットの利用を開始するにあたり、初期費用としてかかる専用回線の開設に係る工事費やプロバイダの入会料等については、法上、繰延資産に該当する(法人税法施行令第14条1項6号ハ)が、これも20万円未満の少額繰延資産として通信費勘定で処理をしてよい。

プロバイダ料の管理
補助科目の作成

電話代など他の通信費と区別して管理するために補助科目を作成すると便利である。

取引の具体例と仕訳の仕方

取引

プロバイダ料が銀行口座から引き落とされた。

仕訳

借方科目
貸方科目
通信費 ×××× 普通預金 ××××

プロバイダー料の務・法・制上の取り扱い

消費税の課・非課・免・不課(対象外)の区分

課税取引

消費税法上、プロバイダ料は課税取引に該当し、仕入税額控除の対象となる。



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