［経済］簿記勘定科目一覧表（用語集）

政治資金パーティー券

政治資金パーティー券とは

政治資金パーティー券と関係する概念

政治献金

政治資金パーティー券の会計・簿記・経理上の取り扱い

会計処理方法

使用する勘定科目・記帳の仕方等

寄付金

まず、一般に政治献金が交際費に含まれるか否かが問題となるが、税務上は含まれないとする。

租税特別措置法通達
（寄附金と交際費等との区分）
61の4(1)－2　事業に直接関係のない者に対して金銭、物品等の贈与をした場合において、それが寄附金であるか交際費等であるかは個々の実態により判定すべきであるが、金銭でした贈与は原則として寄附金とするものとし、次のようなものは交際費等に含まれないものとする。
(1)　社会事業団体、政治団体に対する拠金
(2)　神社の祭礼等の寄贈金

しかし、政治資金パーティー券には、政治献金に該当する部分のほか、パーティー実費分の「接待、供応、慰安」に該当する交際費部分も含まれる。

ただし、その区分は現実には困難であるので、実務上は政治献金として寄付金勘定で処理する。

政治献金と寄付金の税務について hhttp://fkeizai.in.arena.ne.jp/pdf/seminar/zeimu_2009_10_1.pdf など

すなわち、法人が政治資金パーティー券を購入したときは寄付金勘定などの借方に記帳して費用計上する。

これに対して、個人が政治資金パーティー券を購入したときは事業上の経費とはならない。つまり、仕訳などの会計処理は不要である。

ただし、所得税の確定申告の際に特定寄付金として寄附金控除（所得控除の一種）を受けるか、または特別税額控除を受けることができる（選択適用）。

取引の具体例と仕訳の仕方

政治資金パーティー券を購入した。

借方科目	金額	貸方科目	金額
寄付金	✕✕✕✕	現金	✕✕✕✕

政治献金の税務・税法・税制上の取り扱い

個人事業主（自営業）の場合

寄附金控除・特別税額控除

前述したように、個人が政治資金パーティー券を購入した場合は、所得税の確定申告の際に特定寄付金として寄附金控除（所得控除の一種）を受けるか、または特別税額控除を受けることができる（選択適用）。

ただし、国税庁のホームページでは、政治資金パーティーのパーティー券を購入した費用は、政治資金パーティーの対価として支払うものであることから、寄附金にはあたらないとしている。

No.1154 政治献金と寄附金｜所得税｜国税庁 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1154_qa.htm

会社・法人の場合

損金算入の可否（法人税法）

損金算入制限

寄付金は事業関連性に乏しいため、法人のする寄付金の損金算入については一定の制限が設けられている。
すなわち、国・地方公共団体に対する寄付金、指定寄付金、特定公益増進法人に対する寄付金、その他の寄付金の4つに区分したうえで、損金算入限度額を設けている。

政治資金パーティー券の購入は、この4つの区分のうち「その他の寄付金」に該当し、次の計算式で算定・算出される額を限度として損金算入できる。

損金算入限度額 ＝ （資本金等の額✕当期の月数／12✕0.25％＋所得の金額✕2.5％）／4

寄附金を支出したとき｜税について調べる｜国税庁 https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/kurashi/html/04_3.htm

消費税の課税・非課税・免税・不課税（対象外）の区分

不課税取引（課税対象外）

消費税法上、政治資金パーティー券の購入は不課税取引として消費税の課税対象外である。