介護保険料(第1号被保険者)(65歳以上)
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第1号被保険者の介護保険料
介護保険料を支払わなければならない人(=被保険者)は40歳以上の人である。
介護保険の被保険者は65歳以上の第1号被保険者と、40歳以上65歳未満の第2号被保険者とに分類される。
そして、第1号被保険者と第2号被保険者とでは、それぞれその介護保険料の決定方法と徴収方法(納付方法)が異なる。
第1号被保険者の介護保険料の決定
市区町村が前年の合計所得金額等に応じて決定
第1号被保険者(65歳以上)の介護保険料は、介護保険の運営者(=保険者)である市区町村が被保険者の前年の合計所得金額等に応じて決定する。
したがって、市区町村によって介護保険料は異なる。
これは市区町村ごとに利用される介護保険サービスの費用を試算し、市区町村の費用負担の割合(12.5%。→介護保険の財源構成の内訳(費用負担の割合))に応じて保険料を決定するからである。
具体的には、市区町村が3年ごとに必要な介護保険に必要な費用を推計して(介護保険事業計画)、基準となる保険料月額(基準額)を設定する。
つまり、介護保険料は3年ごとに見直しが実施される。
そして、被保険者を前年の合計所得金額や世帯状況に応じて数段階に分類し、所得段階区分ごとに基準額をもとに保険料を決定する。
所得段階や基準額をもとに決定された年間保険料額は市区町村のホームページなどで公開されている。
たとえば、生活保護受給者など一番所得が少ないグループでは、保険料は基準額の半額、逆に一番所得の多いグループでは、基準額の1.5倍という具合である。
介護保険法
(保険料)
第百二十九条 市町村は、介護保険事業に要する費用(財政安定化基金拠出金の納付に要する費用を含む。)に充てるため、保険料を徴収しなければならない。
2 前項の保険料は、第一号被保険者に対し、政令で定める基準に従い条例で定めるところにより算定された保険料率により算定された保険料額によって課する。
3 前項の保険料率は、市町村介護保険事業計画に定める介護給付等対象サービスの見込量等に基づいて算定した保険給付に要する費用の予想額、財政安定化基金拠出金の納付に要する費用の予想額、第百四十七条第一項第二号の規定による都道府県からの借入金の償還に要する費用の予定額並びに地域支援事業及び保健福祉事業に要する費用の予定額、第一号被保険者の所得の分布状況及びその見通し並びに国庫負担等の額等に照らし、おおむね三年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。
なお、介護保険サービスを利用する人が増え費用が増えれば、当然、保険料も増えることになる。
実際、保険料は3年ごとの改定のたびに引き上げられている。
たとえば、基準額の全国平均は、平成15~17年度で3,293円、平成18~20年度で4,090円となっている。
第1号被保険者の介護保険料の徴収(納付)
第1号被保険者の介護保険料の徴収方法(納付方法)には次の2つがある。
介護保険法
(保険料の徴収の方法)
第百三十一条 第百二十九条の保険料の徴収については、第百三十五条の規定により特別徴収(国民年金法 による老齢基礎年金その他の同法 、厚生年金保険法 、国家公務員共済組合法 、地方公務員等共済組合法 若しくは私立学校教職員共済法 に基づく老齢若しくは退職、障害又は死亡を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるもの及びその他これらの年金たる給付に類する老齢若しくは退職、障害又は死亡を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるもの(以下「老齢等年金給付」という。)の支払をする者(以下「年金保険者」という。)に保険料を徴収させ、かつ、その徴収すべき保険料を納入させることをいう。以下同じ。)の方法による場合を除くほか、普通徴収(市町村が、保険料を課せられた第一号被保険者又は当該第一号被保険者の属する世帯の世帯主若しくは当該第一号被保険者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)に対し、地方自治法第二百三十一条 の規定により納入の通知をすることによって保険料を徴収することをいう。以下同じ。)の方法によらなければならない。
1.特別徴収
なお、介護保険料の場合、特別徴収から普通徴収への変更は認められていない(2014年時点)。
介護保険法施行令
(特別徴収の対象となる年金額)
第四十一条 法第百三十四条第一項第一号 及び第二項 から第六項 までに規定する政令で定める額は、十八万円とする。
2.普通徴収
普通徴収とは、市区町村から郵送されてくる納付書または口座振替による納付をいう。
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