未収利息
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未収利息とは
未収利息の定義・意味など
未収利息(みしゅうりそく)とは、利息に係る未収収益を処理するための資産勘定をいう。
法人・個人の別
法人・個人
未収利息の目的・役割・意義・機能・作用など
発生主義または実現主義
収益の見越
当期の収益として計上すべきであるが、次期以降にその受取りを行うため、当期の収益として計上されていない場合がある。
この場合、発生主義または実現主義にもとづき、決算整理事項のひとつとして、当期に計上すべき収益を、次期以降に受け取ることを見越して当期の収益に計上する会計処理=収益の見越を行う。
未収利息などの未収収益はこの収益の見越で用いられる資産勘定である。
参考:『日商簿記3級 商業簿記 スピード攻略テキスト』 DAI-X出版、2004年、253項。
未収利息の位置づけ・体系(上位概念等)
未収収益
通常、個別的に未収利息などの勘定科目で処理をするが、貸借対照表上の表示科目としてはこれらをまとめて未収収益として表示する。
しかし、個別的に処理をするのはあくまで内部的な管理のためにすぎない。
したがって、これらを貸借対照表にまとめあげることが面倒であれば、最初から未収収益勘定を用いて処理をしてもよい。
ただし、この場合、補助科目を使って未収地代家賃・未収利息・未収手数料などを区別して管理する。
未収利息の決算等における位置づけ等
未収利息の財務諸表における区分表示と表示科目
区分表示
流動資産
企業会計原則注解
[注16] 流動資産又は流動負債と固定資産又は固定負債とを区別する基準について
…未収収益は流動資産に属するものとし、…
会社計算規則
(資産の部の区分)
第七十四条 …
3 次の各号に掲げる資産は、当該各号に定めるものに属するものとする。
一 次に掲げる資産 流動資産
…
ヨ 未収収益
表示科目
未収収益
前述したように、仕訳上の勘定科目(未収地代家賃・未収利息・未収手数料など)をそのまま貸借対照表の表示科目として用いるのではなく、未収収益としてまとめて表示する。
これは外部へ報告するにはそのほうがわかりやすいからである。
このように仕訳上の勘定科目と貸借対照表上の表示科目とが異なるので注意。
未収利息の会計・簿記・経理上の取り扱い
会計処理方法
期末(決算時)等
決算整理仕訳
前述したように、当期の収益として計上すべきであるが、次期以降にその受取りを行うため、当期の収益として計上されていない場合、費用収益対応の原則から、当期に計上すべき収益を、次期以降に受け取ることを見越して当期の収益に計上する会計処理(収益の見越)を行う。
具体的には、受取利息勘定(収益)の貸方に記帳して当期の損益計算に計上するとともに、未収利息勘定(資産)の借方に記帳して貸借対照表の資産の部に計上する。
企業会計原則
(4) 未収収益
…、このような役務に対する対価は時間の経過に伴い既に当期の収益として発生しているものであるから、これを当期の損益計算に計上するとともに貸借対照表の資産の部に計上しなければならない。
翌期首
再振替仕訳
翌期首には、資産として見越された金額を収益から控除する会計処理(再振替仕訳)を行う。
具体的には、受取利息勘定(収益)の借方に記帳するとともに、未収利息勘定(資産)の貸方に記帳する。
例外
重要性の原則
重要性の原則から、重要性の乏しいものについては、継続適用を前提にして、資産に計上しなくてもよいとされている(つまり、わざわざ未収収益に振り替える必要はない)。
企業会計原則
重要性の原則は、財務諸表の表示に関しても適用される。
重要性の原則の適用例としては、次のようなものがある。
…
(2) 前払費用、未収収益、未払費用及び前受収益のうち、重要性の乏しいものについては、経過勘定項目として処理しないことができる。
取引の具体例と仕訳の仕方
期末(決算時)
決算整理仕訳
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
未収利息 | ×××× | 受取利息 | ×××× |
翌期首
再振替仕訳
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
受取利息 | ×××× | 未収利息 | ×××× |
実際に現金収入があった場合
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | ×××× | 受取利息 | ×××× |
未収利息の税務・税法・税制上の取り扱い
消費税の課税・非課税・免税・不課税(対象外)の区分
不課税取引(課税対象外)
消費税法上、未収利息は不課税取引として消費税の課税対象外である。
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前払費用
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前受手数料
前受利息
未収収益
未収地代家賃(未収地代・未収家賃)
未収利息
未収手数料
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未払地代家賃(未払地代・未払家賃)
未払保険料
未払費用
未払利息
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