商品売買―原価・売価・売上総利益―仕入原価(原価)
(" 損益計算書―経常損益―営業損益―営業費用―売上原価―仕入原価(原価) "から複製)
仕入原価とは
仕入原価の定義・意味など
仕入原価(しいれげんか)とは、通常の営業で販売する商品の買い値をいう。
参考:『日商簿記3級 商業簿記 スピード攻略テキスト』 DAI-X出版、2004年、51項。
仕入原価の別名・別称・通称など
原価
参考:『日商簿記3級 商業簿記 スピード攻略テキスト』 DAI-X出版、2004年、51項。
仕入原価の位置づけ・体系(上位概念等)
売上原価
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
第七十条 収益又は費用は、次に掲げる項目を示す名称を付した科目に分類して記載しなければならない。
一 売上高
二 売上原価(役務原価を含む。以下同じ。)
…
仕入原価と関係する概念
売価・売上総利益
そして、売価から仕入原価を差し引いたものを売上総利益(粗利)という。
当期商品仕入高
当期に仕入れた商品の仕入原価の合計額(具体的には期末における仕入勘定の残高)を当期商品仕入高という。
売上原価
売上原価とは、売上高に対応する商品等の仕入原価・製造原価・役務原価と定義される。
企業会計原則
売上原価は、売上高に対応する商品等の仕入原価又は製造原価であって、…
なお、仕入原価と売上原価との違い・関係の詳細については次のページを参照。
商品売買―原価・売価・売上総利益―仕入原価(原価)―仕入原価と売上原価との違い・関係
仕入原価の決算等における位置づけ等
仕入原価の財務諸表における区分表示と表示科目
損益計算書 > 経常損益の部 > 営業損益の部 > 売上原価 (> 仕入原価など)
会社計算規則
(損益計算書等の区分)
第八十八条 損益計算書等は、次に掲げる項目に区分して表示しなければならない。この場合において、各項目について細分することが適当な場合には、適当な項目に細分することができる。
一 売上高
二 売上原価
三 販売費及び一般管理費
四 営業外収益
五 営業外費用
六 特別利益
七 特別損失
区分表示
売上原価
仕入原価は期中は仕入勘定で記帳するが、損益計算書上は決算整理で仕入勘定の残高(=当期商品仕入高)と期首商品棚卸高・期末商品棚卸高から売上原価を計算したうえ、売上原価に属するものとして表示する。
表示科目
仕入原価
販売業とサービス業の両方を行っている場合は、売上原価を「細分する項目」としては、役務原価(サービス業)とは区別して仕入原価(販売業)などと表示する。
なお、両者の区別がつけばいい(会社計算規則88条1項)ので、必ず仕入原価という言葉を用いなければならないわけではない。
たとえば、『簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 テキスト&問題集 第2版』では、(まぎらわしいが)売上原価という言葉を用いている(同書P47)。
つまり、損益計算書では具体的には次のようになる。
また、複数の事業を行なっている場合は、事業ごとの利益を計算するために、売上勘定と同様、仕入を事業ごとに区分することもある。
仕入原価の会計・簿記・経理上の取り扱い
会計処理方法
使用する勘定科目・記帳の仕方等
三分法による場合
通常の営業で販売する商品を購入したときは、その買い値=仕入原価を仕入勘定の借方に記帳して費用処理をする。
取引の具体例と仕訳の仕方
三分法による場合
仕入 | ×××× | 現金 | ×××× |
仕入原価の税務・税法・税制上の取り扱い
消費税の課税・非課税・免税・不課税(対象外)の区分
課税取引
消費税法上、仕入原価は課税取引に該当し、仕入税額控除の対象となる。
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