有価証券売却損(売買目的有価証券売却損) - [経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。

有価証券売却損(売買目的有価証券売却損)



有価証券売却損とは

有価証券売却損の定義・意味など

有価証券売却損(ゆうかしょうけんばいきゃくそん)とは、売買目的で保有している有価証券を売却した際に生じた損失(取得時の時価帳簿価額)-売却時の時価)を処理する費用勘定をいう。

有価証券売却損の別名・別称・通称など

売買目的有価証券売却損

有価証券売却損は、売買目的有価証券売却損(ばいばいもくてきゆうかしょうけんばいきゃくそん)ともいう。

法人・個人の別

法人

有価証券売却損は法人特有の勘定科目である。

有価証券売却損と関係する概念

反対概念・対概念

売却した際に損失ではなく利益が生じた場合には、有価証券売却益勘定収益)で処理する。

類似概念・類義語
投資有価証券売却損

投資目的で保有している有価証券を売却した際に生じた損失は、投資有価証券売却損として特別損失に計上する。

有価証券売却損の決算等における位置づけ等

有価証券売却損の財務諸表における区分表示表示科目

損益計算書経常損益の部 > 営業外損益の部 > 営業外費用 > 有価証券売却損

区分表示
営業外費用

有価証券売却損は営業外費用に属するものとして表示する。

企業会計原則
営業外損益
四 営業外損益は、受取利息及び割引料有価証券売却益等の営業外収益支払利息及び割引料、有価証券売却損、有価証券評価損等の営業外費用とに区分して表示する。

表示科目
有価証券売却損

有価証券売却損については財務諸表等規則93条で区分掲記が定められているので、原則として有価証券売却損として表示する。

財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
営業外費用の表示方法)
第九十三条  営業外費用に属する費用は、支払利息社債利息社債発行費償却創立費償却開業費償却貸倒引当金繰入額又は貸倒損失(第八十七条の規定により販売費として記載されるものを除く。)、有価証券売却損、売上割引その他の項目の区分に従い、当該費用を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。

有価証券売却損の会計簿記経理上の取り扱い

会計処理方法

使用する勘定科目・記帳の仕方等

売買目的で保有している有価証券を売却した際、売却時の時価帳簿価額(取得時の時価取得原価))を下回り、損失が生じた場合は、その損失有価証券売却損勘定借方に記帳して費用計上する。

なお、有価証券の譲渡の際に要する証券会社などへの売買委託手数料も含めて処理をする。

損失 = (売却時の時価 + 売買委託手数料)- 帳簿価額

費用の認識基準計上時期期間帰属
約定日基準

有価証券売却損を計上する時期については、従来は引渡日を基準としていた。

しかし、有価証券の売買取引は、契約を行ったときから、その金融資産時価の変動リスクが契約当事者に生じていると考えられる。

そこで、「金融商品会計に関する実務指針」(会計制度委員会報告第14号)では、有価証券の売買契約については、原則として、売買約定日に買手は有価証券の発生を認識し、売手は有価証券の消滅の認識を行うものとされた。

したがって、約定日を基準にして費用計上する。

金融商品会計に関する実務指針
有価証券の売買契約の認識
22.有価証券の売買契約については、約定日から受渡日までの期間が市場の規則又は慣行に従った通常の期間である場合、売買約定日に買手は有価証券の発生を認識し、売手は有価証券の消滅の認識を行う。ただし、約定日基準に代えて保有目的区分ごとに買手は 約定日から受渡日までの時価の変動のみを認識し、また、売手は売却損益のみを約定日 に認識する修正受渡日基準によることができる。
約定日から受渡日までの期間が通常の期間よりも長い場合、売買契約は先渡契約であり、買手も売手も約定日に当該先渡契約による権利義務の発生を認識する。

なお、法上も約定日基準が原則とされている。

法人税
有価証券の譲渡益又は譲渡損の益金又は損金算入
第六十一条の二  内国法人が有価証券の譲渡をした場合には、その譲渡に係る譲渡利益額(第一号に掲げる額が第二号に掲げる額を超える場合におけるその超える部分の額をいう。)又は譲渡損失額(同号に掲げる額が第一号に掲げる額を超える場合におけるその超える部分の額をいう。)は、第六十二条から第六十二条の五まで(合併等による資産の譲渡)の規定の適用がある場合を除き、その譲渡に係る契約をした日(その譲渡が剰余金の配当その他の務省令で定める事由によるものである場合には、当該剰余金の配当の効力が生ずる日その他の務省令で定める日)の属する事業年度所得額の計算上、益金の額又は損金の額に算入する。

取引の具体例と仕訳の仕方

取引

株式を売却して損失が生じた。証券会社への売買委託手数料が差し引かれた額が普通預金入金された。

仕訳

借方科目
貸方科目
普通預金 ✕✕✕✕ 売買目的有価証券 ✕✕✕✕
有価証券売却益 ✕✕✕✕

有価証券売却損の務・法・制上の取り扱い

消費税の課・非課・免・不課(対象外)の区分

不課税取引課税対象外)

有価証券売却損は不課税取引として消費税の課税対象外である。

ただし、有価証券の売却代非課税取引として取り扱われる。

海外の株であれば不課税取引となる。



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