水道光熱費
水道光熱費とは 【utilities expenses】
水道光熱費の定義・意味など
水道光熱費(すいどうこうねつひ)とは、電気・ガス・水道・下水道の費用や重油・灯油(石油)などの燃料代を処理する費用勘定をいう。
法人・個人の別
法人・個人
水道光熱費は法人・個人で使用される勘定科目である。
他の勘定科目との関係
燃料費など
電気代・ガス代・水道代が高額になる場合には、それぞれ電気料・ガス料・水道料、そして、重油代・灯油代(石油代)については燃料費などといった独立の勘定科目を設定して処理する場合もある。
水道光熱費の決算等における位置づけ等
水道光熱費の財務諸表における区分表示と表示科目
損益計算書 > 経常損益の部 > 営業損益の部 > 販売費及び一般管理費 > 水道光熱費
区分表示
販売費及び一般管理費
水道光熱費は販売費及び一般管理費に属するものとして表示する。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
(販売費及び一般管理費の範囲)
第八十四条 会社の販売及び一般管理業務に関して発生したすべての費用は、販売費及び一般管理費に属するものとする。
所得税の青色申告決算書(損益計算書・貸借対照表)記載の勘定科目の当否
水道光熱費は所得税の青色申告決算書(損益計算書)の経費欄にも印刷されている一般的な勘定科目である。
水道光熱費の会計・簿記・経理上の取り扱い
会計処理方法
使用する勘定科目・記帳の仕方等
期中
電気代・ガス代・水道代・下水道代などを支払ったときは水道光熱費勘定(費用)の借方に記帳して費用計上する。
期末(決算時)
重油・灯油(石油)などの燃料については、原則として、期末に棚卸をし、その残高を貯蔵品として資産計上する。
ただし、重要性の原則から、毎期継続して適用するのであれば資産計上しなくてもよい。
費用の認識基準(計上時期・期間帰属)
現金主義
しかし、重要性の原則から、重要性の乏しいものについては、支払時に費用として処理する方法を採用することができる。
そこで、実務上、水道光熱費については、事務処理の軽減という見地から発生主義を厳格に適用せずに現金主義により支払日をもって計上することが多い。
なお、水道光熱費といった経費ではなく、仕入に関しては厳格に発生主義が適用される。
企業会計原則注解
〔注1〕重要性の原則の適用について
企業会計は、定められた会計処理の方法に従って正確な計算を行うべきものであるが、企業会計が目的とするところは、企業の財務内容を明らかにし、企業の状況に関する利害関係者の判断を誤らせないようにすることにあるから、重要性の乏しいものについては、本来の厳密な会計処理によらないで他の簡便な方法によることも、正規の簿記の原則に従った処理として認められる。
…
重要性の原則の適用例としては、次のようなものがある。
(1) 消耗品、消耗工具器具備品その他の貯蔵品のうち、重要性の乏しいものについては、その買入時又は払出時に費用として処理する方法を採用することができる。
…
水道光熱費の管理
補助科目の作成等
水道光熱費については「電気」「ガス」「水道」「下水道」などといった補助科目を作成して管理すると便利である。
テンプレート
水道光熱費等を管理するための書式・様式は、次のサイトのページなどにある。
水道光熱費の注意点・注意事項
その他水道光熱費に関して注意すべき点としては次のようなことがある。
- 自宅に会社を設立した場合には、会社として使用した分と個人として消費した分とを区別する必要があるが、その際は、使用している床面積の比率(占有率)や使用時間の比率(使用率)など合理的に説明がつく基準で按分しなければならない(家賃や通信費も同様)。また、水道光熱費等を経費にするには、その自宅を実際に事務所・店舗等として使用していることを明確にできることも必要である。したがって、(税務調査に備えて)按分の合理的な基準・根拠や実際の使用状況を説明できるような資料を保存しておくようにする。
- 水道光熱費が家賃に含まれている場合もあるが、経費として管理するため区別して処理するほうが望ましい。
- 灯油を使用している場合にはガソリン代の請求と一緒に処理しているところもあるが、やはり区別して処理するほうが望ましい。
- 水道代は2カ月に1回の支払いとなり、検針の時と支払いの時とで、時間差が生じるが、継続して同じ条件で処理されている限り問題はない。
取引の具体例と仕訳の仕方
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
水道光熱費(電気) | ✕✕✕✕ | 普通預金 | ✕✕✕✕ |
水道光熱費の税務・税法・税制上の取り扱い
消費税の課税・非課税・免税・不課税(対象外)の区分
課税取引
消費税法上、水道光熱費は消費税の課税対象となる(仕入税額控除の対象となる)。
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