預金
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預金とは 【deposit】
預金の定義・意味など
預金(よきん)とは、銀行などの預金取扱金融機関(経済学上の用語では「市中銀行」)にお金(現金)を預けること、または預けたお金をいう。
狭義では、預金取扱金融機関のうち特に普通銀行と協同組織金融機関の一部(信用共同組合・信用金庫・労働金庫)にお金を預けること、または預けたお金をいう。
いわゆる預貯金(よちょきん)または一般的な意味での貯蓄(ちょちく)のことである。
なお、金融機関が破綻した場合には、預金者を保護するためのしくみがある。
預金の範囲・具体例
預金の範囲
信託銀行に対する金銭信託
非預金取扱金融機関
証券会社、保険会社、手形割引業者など非預金取扱金融機関に預けるお金は預金に含まれない。
預金の具体例(預金の分類・種類)
預金(広義)には、次のような種類がある。
金融法制上、預金取扱金融機関のうち、普通銀行(都市銀行・地方銀行など)と協同組織金融機関の一部(信用共同組合・信用金庫・労働金庫)については「預金」、協同組織金融機関の一部(農業協同組合と漁業協同組合)とゆうちょ銀行については「貯金」という用語が使用されている。ただし、両者の性質は同じである。
預金の法的性格・性質
資産・負債
預金は預けている側からすれば、資産であるが、預かっている金融機関の側からすれば、負債となる。
実際に金融機関の帳簿では、預金は負債項目のひとつとなっている。
預金の目的・役割・意義・機能・作用など
間接金融
貸出資金の原資
銀行の貸出を可能にしているのが、家計などによる預金であり、これが資金循環の基本をなしている。
このように貸出では、資金の融通(=金融)は貸す側から借りる側に直接的に行われる(→直接金融)のではなく、金融機関を介して間接的に行われている(→間接金融)。
決済機能
一部の金利の低い預金(普通預金や当座預金)は、(金利が低い代わりに)現金と同等の決済機能(→為替)を果たすことができる。
預金の決算等における位置づけ等
預金の財務諸表における区分表示と表示科目
短期の場合
貸借対照表 > 資産 > 流動資産 > 預金(または現金及び預金)
長期の場合
貸借対照表 > 資産 > 固定資産 > 投資その他の資産 > 預金(または長期性預金)
区分表示
預金は、1年基準(ワン・イヤー・ルール)により処理をされ、短期(決算日の翌日から起算して1年以内に入金期限が到来するもの)の預金は流動資産に属し、長期(決算日の翌日から起算して1年を超えて入金期限が到来するもの)の預金は投資その他の資産に属するものとされる。
企業会計原則注解
[注16] 流動資産又は流動負債と固定資産又は固定負債とを区別する基準について
…
現金預金 は、原則として、流動資産に属するが、預金については、貸借対照表日の翌日から起算して一年以内に期限が到来するものは、流動資産に属するものとし、期限が一年をこえて到来するものは、投資その他の資産に属するものとする。
表示科目
短期の預金は、貸借対照表上は、現金とあわせて現金及び預金として表示してもよい。また、長期の預金は長期性預金などとして表示してもよい。
預金の会計・簿記・経理上の取り扱い
会計処理方法
使用する勘定科目・記帳の仕方等
預金は、取引の記録では、当座預金、普通預金勘定(資産)などといった銀行口座の種別の勘定科目を用いる
預金の管理
補助科目の作成等
取引銀行が複数ある場合には、銀行口座ごとに勘定科目を設定するか(例.◯◯銀行普通預金)、補助科目を設定・使用する。
帳簿管理
補助簿の作成
そして、預金の補助簿の残高と、実際の預金残高とを定期的に照合して不一致が発生しないように注意する。
なお、預金は、現金と異なり、不一致の原因が判明しないことはほとんどない。
預金の注意点・注意事項
貸付信託・証券投資信託
信託銀行に対する貸付信託(ビッグなど)、証券会社に対する証券投資信託(中国ファンドなどの公社債投資信託、株式投資信託)は、預金としてではなく、有価証券として処理することに注意。
金投資口座(金貯蓄口座)
金投資口座(金貯蓄口座)は、預金としては処理しないことに注意。
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