[経済]簿記勘定科目一覧表(用語集)

勘定科目を体系的に分類し、仕訳の仕方等を解説した会計の実務的マニュアルです。


給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―税金関係―源泉徴収―源泉所得税(源泉税)


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源泉所得税とは

源泉所得税の定義・意味・意義

源泉所得税(げんせんしょとくぜい)とは、所得源泉徴収制度において、給与報酬利子配当等の特定の所得を、その支払者(雇用主や金融機関などの源泉徴収義務者)が、役員・従業員や税理士弁護士等に支払う際に、あらかじめ当該所得に課されることとなる所得の概算分を差し引いて(天引きして)一時的に預っておく額をいう。

源泉所得税の別名・別称・通称など

源泉税

源泉所得税は略して源泉税と呼ばれていることもある。

源泉所得税の性格・性質

所得の概算の前払い

源泉所得税は、確定申告で納付する所得の概算の前払いの性格を有する。

源泉所得税会計簿記経理上の取り扱い

会計処理方法

使用する勘定科目・記帳の仕方等
給与賞与の場合

給与の法定控除等)

役員・従業員の給与賞与はその全額を支給するのではなく、税金源泉所得税個人住民税)や社会保険料健康保険料厚生年金保険料など)などを差し引いた額を支給する。

ただし、給与手当役員報酬勘定借方に記帳して費用計上すべき額は、控除後の手取り額ではなく、控除前の給料の全額である。

他方、控除した額は預り金勘定負債貸方に記帳して負債計上するとともに、役員・従業員に実際に支払った額を現金預金勘定貸方に記帳して減少させる。

内容を明確にするため、所得税預り金勘定住民税預り金勘定(または所得税預り金住民税預り金とを合わせた税金預り金勘定)・社会保険料預り金勘定などを用いることもある。

参考:『日商簿記3級 商業簿記 スピード攻略テキスト』 DAI-X出版、2004年、134項。

そして、後日、会社等が役員・従業員に代わって務署や年金事務所に納付することになる。

なお、源泉所得税は、扶養控除届出書を役員・従業員に毎年書いてもらい、それにもとづき源泉徴収税額を計算する。

個人住民税は、市役所から送られてくる1年間分の住民税の通知にもとづき記帳する。

健康保険料厚生年金保険料は、年金事務所から送られてくる標準報酬月額にもとづき記帳する。

労働保険は、給与総額を一般保険料額表に照らし合わせたうえ記帳する。

なお、次のページも参照。

源泉徴収とは

取引の具体例と仕訳の仕方

従業員に支払う給与から源泉徴収等したとき

取引

給与源泉所得税住民税社会保険料を控除して銀行振込で支払った。

仕訳

借方科目
貸方科目
給料手当 ✕✕✕✕ 預り金源泉所得税 ✕✕✕✕
預り金住民税 ✕✕✕✕
預り金社会保険料 ✕✕✕✕
普通預金 ✕✕✕✕

従業員に支払う賞与から源泉徴収等したとき

取引

従業員に賞与源泉所得税社会保険料を控除して支払った。

仕訳

借方科目
貸方科目
賞与 ✕✕✕✕ 普通預金 ✕✕✕✕
預り金源泉所得税 ✕✕✕✕
預り金社会保険料 ✕✕✕✕




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  65. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―社会保険関係―②定時報告―算定基礎届―手続き
  66. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―社会保険関係―③著しい変動があった場合―月額変更届(健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額変更届)
  67. 給料手当(給与手当・給料・給与)―事務―社会保険関係―③著しい変動があった場合―月額変更届―手続き
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  79. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―給料手当
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  81. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―会議費
  82. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―広告宣伝費
  83. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―寄付金
  84. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―売上割戻し
  85. 交際費(交際接待費・接待交際費)―他の勘定科目との区別―販売手数料
  86. 交際費(交際接待費・接待交際費)―仕訳
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  88. 交際費(交際接待費・接待交際費)―損金算入の可否―交際費等の損金不算入制度―内容―定額控除限度額
  89. 交際費(交際接待費・接待交際費)―損金算入の可否―交際費等の損金不算入制度―内容―平成26年度改正
  90. 交際費(交際接待費・接待交際費)―損金算入の可否―1人当たり5000円以下の飲食費
  91. 公租公課
  92. 公租公課―範囲・具体例
  93. 公租公課―会計
  94. 公租公課―税務
  95. 公租公課―税務―必要経費算入・損金算入の可否―所得税法上の取り扱い
  96. 公租公課―税務―必要経費算入・損金算入の可否―法人税法上の取り扱い
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